前の話
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私の彼氏。
誰に言っても恥ずかしくないし
私には勿体ないくらいのすごい人なの。
誰よりも努力家で、歌も上手くてダンスもアクロもこなしながら勉強だって出来ちゃうハイスペック。
そんな彼の名前は……
阿部亮平くん。
阿部くんの方が歳上だけど、こうやって疲れ果てて帰って来た時はそうは見えないくらいに甘えてくる。
荷物とコートを預かり、ハンガーに掛けていると
肩に阿部くんの頭がずっしりと乗る。
そのまま後ろから腰に手が回ってきて、私のことを強くギューっと抱きしめた。
少し乱れた彼の髪をそっと撫でる。
すると、私の首筋に顔を埋めながら『んー好き』なんて呟きながら頭をぐりぐりと押し付けてきた。
こういうところ、本当に可愛いんだよね……
ずっとこんな時間が続けばいいのに、と思いながら私を抱き締めてる彼の手に自分の手を重ねた。
続.
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。