第42話

新時代は幕を開ける
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2019/06/01 23:48
沙月
そうだよ、詩織。
『協力者』の、

沙月の、笑みに恐怖を感じたのは初めてだ。


背筋が凍るような笑顔を見せるなんて予想すらしていなかった。
沙月
あ!あたしが殺したわけじゃないからね?勝手に死んだんだから。
ああ、この子はこんなにも冷たい声が出せるのか。

親友の闇の一番深いところを見た気分になる。
私には踏み込んではいけない領域。
沙月
『消えろ』とか、『死ね』とか送りつけてたんだよね!
そうしたら不登校になっちゃってさー!
詩織
そう、ありがとう。
手間が省けた。
楽しそうに話す沙月。

『ありがとう』だなんてひとつも思ってないけれど、言っておくよ。

だってこれからは私の召使いになってもらわないと困るんだから。
沙月
これで、新時代の幕開けだね!
あたしたちがクラスのトップ!
なんでかって?
私は沙月も恨んでいる。

優衣みたいにならなかったから使ってやってるだけで。
いずれ、こいつも堕とすのだから。


『新時代の幕開け』か。
まさにそうだ。

私が1軍トップ、新女王。
これでいじめのないクラスの出来上がり。



『犠牲が出たじゃん』なんて言わないでよね。
改革に、革命に、犠牲は必要でしょ?
正当防衛だよ。
詩織
私たちの時代だね!

ーーーバイバイ1軍様。

******沙月side
『前原七瀬を脅迫して自殺に追い込んだのはこいつ。』

『玉置莉音をいじめられっ子に仕向けた黒幕もこいつ。』

『人の彼氏を取ったのもこいつ。』

あたしは学校も裏サイトに書き込む。
あたしが海に、頼んで七瀬を脅迫してもらったことを、詩織の罪と仕立てた。

莉音の件は知らないけれど、きっと詩織が黒幕。


そして、あたしは海と、詩織が並んで歩く画像も載せた。

ちなみに住所から何から個人情報ももちろんだ。
海の顔だけはモザイクをかけたけどね。

さあ、あと少し。
詩織を堕とす準備は整った。

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