私と友達だなんて…。
そんな…、、
そんな、、都合のいいことあるわけがない。
散々私たちは…、いいや、私は、蔑んできたのに。
直接とかじゃなくても、間接的に。
…、きっと友達になるのが一番なんだろし、
私も美空と仲良くなりたい気持ちはある。
そうか、私は、『償い』だなんてして、勝手に許された気分になろうとしていただけで。
それなら、まあ、いいのかもしれない。
その満遍の笑みは反則技だ。
『詩織』だなんて。
私はここ最近の私で一番素直になれたと思った。
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ーーー笑い合う2人は気づかなかった。
友達となった2人を恨めしそうに見ていた影を。
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編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。