第63話

陸拾弐
28,790
2021/02/13 13:41
伏黒side





今、釘崎とあなたの買い物に付き合っている。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
うわぁ、大きい建物がいっぱい。
浅草みたいね
釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
ふっふん。
ここは渋谷よ!
シティーよ!ビックシティー!!




感心しているあなたと、

買ったあなたの服と釘崎の服を持たされる俺と虎杖と五条先生。




虎杖悠仁
虎杖悠仁
なんか振り回されてんなー
伏黒恵
お前はまたそんなメガネを…
五条悟
五条悟
悠仁そのメガネ良いね
虎杖悠仁
虎杖悠仁
もう一個あるけど
先生もいる?
五条悟
五条悟
いるいる〜!



パリピな眼鏡を買ってつけてる虎杖。




虎杖のノリと五条先生のノリが似ている事は

薄々感ずいていたが、改めて似てると思った。






虎杖の方はまだマシだ。


会話のキャッチボールがせいぜいドッチボールになるくらい。




五条先生の場合、

打ちっぱなしゴルフかバッティングセンターレベルだ。






どちらにせよ、両方変人。





近くに居たくない。

俺たちは他人です。





釘崎野薔薇
釘崎野薔薇
…あなたは、こういう所、
あんまり来たりしなかったの?
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
うーん、仕事が忙しいからね。
ただでさえ、鬼殺隊の質が落ちていて
地方へ駆り出されることも多いのに
柱は担当する区域を並ではないの
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
だから非番の日は
のんびりしてる事が多いんだよ



そう言ってヘラヘラ笑うあなた。




虎杖悠仁
虎杖悠仁
あのさ、ずっと思ってたんだけど
柱って何??



俺も思ってた。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
鬼殺隊には階級があってね
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸
の、10段階に別れてるの
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
私は柱で、
実際にはあくまで1番上の
甲の上位層なんだけど
柱と甲の隊士を明確に区別するために、
手の甲には甲じゃなくて、
柱名が記されるの
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
'' 階級を示せ ''




そう言うと、あなたの手には

'' 天 '' と書かれた文字が浮かび上がってきた。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
ほら、私は  天柱てんばしらだから、
'' 天 '' の字でしょ?




そう言ってニッコリ笑う。




分かりにく階級名だ。

1級とか2級とかでいいだろうに。







それにしても、

記憶喪失的な感じになっているとは聞いたが、

本当に俺達のことは覚えてないのだろうか。






今ある記憶は一体何なのか。






'' 天 '' という字が言う通りに出てきた以上、

あなたの話が妄想や夢では無いのは明らか。








…もう、戻ってこねぇのかな






五条悟
五条悟
手、かっこいいね
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
そうかな?
悟くん、ありがとう^^*




あなたの手を取ってそう言いながら

あなたを見る先生はどこか寂しげだった。





そこからは、

買い物も終わり、全員でクレープを食べていた。





全員私服っていうのもあって、

何かと目立った。




五条先生が特に逆ナンされてるので、

そういう時はほっといた。




虎杖悠仁
虎杖悠仁
あなた、食べねぇの?
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
…あ、うーん……



自分のクレープと、

どこかを見比べるとあなたは急に立ち上がった。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
ごめんね、
ちょっとあの子の所に行ってくる





そう言って走っていったあなた。




その方向を見ると、泣いている女の子がいた。





大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
これ、貴方にあげる^^*




そう言って女の子にクレープを差し出すあなた。



女の子の足元には1つのクレープが落ちていた。




…落としたのか。

それで泣いていたんだな。





モブ
いいの…?
これ、お姉ちゃんの…
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
気にしないで。
まだ一口も食べてないから。
くれーぷ、美味しいもんね



女の子がだんだん笑顔になっていく。



あなたもつられて笑顔になる。







記憶を失っても、

優しい心は変わらないらしい







____次回もよろしくお願いします!

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