伏黒side
今、釘崎とあなたの買い物に付き合っている。
感心しているあなたと、
買ったあなたの服と釘崎の服を持たされる俺と虎杖と五条先生。
パリピな眼鏡を買ってつけてる虎杖。
虎杖のノリと五条先生のノリが似ている事は
薄々感ずいていたが、改めて似てると思った。
虎杖の方はまだマシだ。
会話のキャッチボールがせいぜいドッチボールになるくらい。
五条先生の場合、
打ちっぱなしゴルフかバッティングセンターレベルだ。
どちらにせよ、両方変人。
近くに居たくない。
俺たちは他人です。
そう言ってヘラヘラ笑うあなた。
俺も思ってた。
そう言うと、あなたの手には
'' 天 '' と書かれた文字が浮かび上がってきた。
そう言ってニッコリ笑う。
分かりにく階級名だ。
1級とか2級とかでいいだろうに。
それにしても、
記憶喪失的な感じになっているとは聞いたが、
本当に俺達のことは覚えてないのだろうか。
今ある記憶は一体何なのか。
'' 天 '' という字が言う通りに出てきた以上、
あなたの話が妄想や夢では無いのは明らか。
…もう、戻ってこねぇのかな
あなたの手を取ってそう言いながら
あなたを見る先生はどこか寂しげだった。
そこからは、
買い物も終わり、全員でクレープを食べていた。
全員私服っていうのもあって、
何かと目立った。
五条先生が特に逆ナンされてるので、
そういう時はほっといた。
自分のクレープと、
どこかを見比べるとあなたは急に立ち上がった。
そう言って走っていったあなた。
その方向を見ると、泣いている女の子がいた。
そう言って女の子にクレープを差し出すあなた。
女の子の足元には1つのクレープが落ちていた。
…落としたのか。
それで泣いていたんだな。
女の子がだんだん笑顔になっていく。
あなたもつられて笑顔になる。
記憶を失っても、
優しい心は変わらないらしい
____次回もよろしくお願いします!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。