第45話

肆拾肆
32,738
2021/01/10 08:22
伏黒恵
狗巻先輩が泊めてくれる。
ビビらず行け



鵺にそう指示を出し、特級に向かって突撃させる。



バシュッと羽ばたいた鵺は

特級に向かって突撃しだした。






グサッ




伏黒恵
!?




待っていた先輩の呪言はこず、

鵺が特級に串刺しにされた。




狗巻棘
狗巻棘
ゴフッ…!



先に限界が来たのはこっちだった。






狗巻先輩が喉を抑えて血を吐いた。






強い呪言を使ってないのに、先輩の喉が潰れた。

それだけ、格上!!






木の塊のようなものが加茂先輩に投げられる。

驚いてそちらを見ていると、

特級がこちらに迫ってきた。






構えた瞬間、






狗巻棘
狗巻棘
高菜



狗巻先輩が俺の肩に手を置いてそう言った。




まさか…!!




伏黒恵
狗巻先輩!!
それ以上は…!!



言っても先輩は動いた。




口を開いて、そして…




狗巻棘
狗巻棘
'' ぶっとべ ''



しかし、先輩に何かが起きた。




地面がえぐれて、先輩が吹っ飛ぶ……はずだった。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
少し遅くなってしまいましたね^^*
今までよく頑張ってくれました。
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
後は、任せてください。




狗巻先輩を背負ったあなたが、

一瞬で狗巻先輩を俺に預けると、

特級に突撃する。





伏黒恵
やめろあなた!!!
1人で太刀打ちできる相手じゃ……




ザンッッ





特級の腕が切れて飛んだ。






切った?あの刀で?

まともに攻撃を俺達3人でも付けられなかったのに…!?




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
…脆い、弱いですね。
……上弦の首は、もっと硬かった



そう言うと、2つの刀を構えたあなたが、

ヒュゥゥゥァと言う息を吐く。






なんだ、この呼吸音…





大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
(全集中  天の呼吸 弍の型______)
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
______伊舎那天いしゃなてん



ズザザッ!





勢いよく回転したあなたは目にも追えない速さで

特級の足を切り落とした。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
呪霊も誰も彼も、
命をなんだと思ってるのでしょうか
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
軽く奪っていいものじゃない




ビリビリッ





威圧感が俺たちを襲う。

特級でさえも後ずさった。




花御
花御
『命を大切に思う貴方なら、私の考えが分かるはずです』
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
…。
花御
花御
『森も空も、時間を欲しているのです。
人間との共存はもう不可能。
星に優しい人間がいる事は、
彼らも知っています』
花御
花御
『けれど、どれほどの足しになるでしょうか。
人間のいない時間が必要なのです。
時間さえあれば、星はまた青く輝くのです』



あなたの表情はよく見えないが、

刀を下ろした。





戦闘態勢を解いた…!?!?





大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
…貴方の考えは、大いに分かります。
伏黒恵
おいあなた…!?!?
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
人の命も、動植物の命も、
皆等しく大事なものであり、
あるだけで奇跡なのですから。



呪いの考えを尊重するあなた。




やめろ、流されるな、あなた!!




花御
花御
…!『それなら、やはり私達の元に…』
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
だからとても残念です。



呪いの言葉を遮ってそう言うあなたに、

動きを止める。




大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
どちらも同じように大切な命を、
どちらかを助けるが為に
片方を奪おうとする考えが
とても残念に思います。
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
……その考えが
私とは根本的に違うようです。
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
何度でも言いましょう。
私は貴方側には着きません。
理由は簡単。
大瀬良(なまえ)
大瀬良あなた
私は、隣の人を救いたい



そう言うあなたの横顔が

とても美しかったのを





俺はずっと覚えてる。






___次回もよろしくお願いします!



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