鵺にそう指示を出し、特級に向かって突撃させる。
バシュッと羽ばたいた鵺は
特級に向かって突撃しだした。
グサッ
待っていた先輩の呪言はこず、
鵺が特級に串刺しにされた。
先に限界が来たのはこっちだった。
狗巻先輩が喉を抑えて血を吐いた。
強い呪言を使ってないのに、先輩の喉が潰れた。
それだけ、格上!!
木の塊のようなものが加茂先輩に投げられる。
驚いてそちらを見ていると、
特級がこちらに迫ってきた。
構えた瞬間、
狗巻先輩が俺の肩に手を置いてそう言った。
まさか…!!
言っても先輩は動いた。
口を開いて、そして…
しかし、先輩に何かが起きた。
地面がえぐれて、先輩が吹っ飛ぶ……はずだった。
狗巻先輩を背負ったあなたが、
一瞬で狗巻先輩を俺に預けると、
特級に突撃する。
ザンッッ
特級の腕が切れて飛んだ。
切った?あの刀で?
まともに攻撃を俺達3人でも付けられなかったのに…!?
そう言うと、2つの刀を構えたあなたが、
ヒュゥゥゥァと言う息を吐く。
なんだ、この呼吸音…
ズザザッ!
勢いよく回転したあなたは目にも追えない速さで
特級の足を切り落とした。
ビリビリッ
威圧感が俺たちを襲う。
特級でさえも後ずさった。
あなたの表情はよく見えないが、
刀を下ろした。
戦闘態勢を解いた…!?!?
呪いの考えを尊重するあなた。
やめろ、流されるな、あなた!!
呪いの言葉を遮ってそう言うあなたに、
動きを止める。
そう言うあなたの横顔が
とても美しかったのを
俺はずっと覚えてる。
___次回もよろしくお願いします!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。