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第1話

幸せな日々
33
2018/02/19 14:03
卒業まであと三日。体育館は既に卒業式の準備がされている。
聖奈
聖奈
「もう、卒業かぁ…」
休み時間でざわめく教室の中に周りにかき消されるほど小さな声で呟いた
美樹
美樹
実感湧かないよねぇ。あと三日でこの学校ともお別れ、なんて
前の席にいた美樹が振り返り、聖奈の机に共に肘をつく
聖奈
聖奈
お別れ、なのか
弥生
弥生
なーに言ってんの二人とも!私は一生二人と別れる気はないよ!
そばの席にいた弥生もこちらに体を向け会話に入った
美樹
美樹
わ、私もないわよ!
聖奈
聖奈
私もっ!私もやだ!お別れなんてっ
弥生
弥生
まぁ、残りの三日間、思い出作りたくさんするぞ!
美樹と聖奈は弥生の言葉に必死に頷いた。
奏太
奏太
なになに?思い出作り?俺らも混ぜてよっ
近くで話を聞いていた奏太が目を輝かせて覗き込んできた
弥生
弥生
奏太っ!居たのか!w
奏太
奏太
ひどっ!扱いが…
聖奈
聖奈
ふふ、奏太くんたちも是非っ!
美樹
美樹
そうね、人数は多い方が楽しいわ
すると奏太の後からちらりとこちらを伺う人影が動く
爽
俺もいい?
聖奈
聖奈
もちろんっ!
こうして、気がつくと聖奈の周りには4人の親友が集まりワイワイと場が盛り上がった
爽
じゃ、卒業式後に写真撮ろっか
弥生
弥生
いいねそれ!
奏太
奏太
うん!撮るのはやっぱ教室?校門?
美樹
美樹
たくさん撮れば、いいんじゃない?
聖奈
聖奈
そうだね!そのほうがいいかも!
会話が終了すると、丁度チャイムも鳴った。
やっぱりこの時間が続けばいいのに、と思ってしまう。
こんな幸せな日々が終わってしまう。
そんなことを考えていた聖奈はいつの間にか涙を零していた

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