俺は今日。
じんたんに告白をする。
俺とじんたんの思い出は積み木みたいなもの。
今までの関係が崩れてもまた自分で積み上げればいい。またその形に戻せばいい。
でも、もしじんたんと付き合えたらこの積み木はまた1つ積み重なる。
ダメだったら積み木はまた1からやり直し。
うんん。0から。
放課後じんたんを呼び出そう。
俺はじんたんのクラスに行き、じんたんを呼んだ。
じんたんは潤んだ瞳で俺を見る。
あぁ…この顔をもうオサラバなんだ…。
はぁ…。
そして放課後___。
俺は屋上への階段を登った。
登るたびに緊張が増す。
緊張したってフラれるくせに。
無駄な感情だった。
じんたんは笑顔で俺の名前を呼ぶ。
首を傾げるじんたん。
言うって決めたんだ。もういいんだ。
この関係が終わっても
じんたんに嫌われても。
今までの思い出はそっと心の中で鍵をかけよう。
じんたんは下を向きながら俺に言った。
結果は思ってた通り。
あぁあ…。思い出の積み木が崩れちゃった…。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。