俺たちは無事に卒業式を迎え、
卒業生はもう帰る時間になった。
卒業式の1日が終わり、
みやとはまた会えるがテオくんとはもうこれっきり会えない。
最後にしっかりお別れを言おうか迷った。
名前を呼ぼうとした。
お別れを言おうとした。
でも、自然に声が出せなくなり、
結局お別れは言わなかった。
なんだかまた、テオくんに会える気がして
「さようなら」の言葉が言えなかった。
みやとこうしてイチャイチャして、
いっぱい話して
いっぱい笑顔になることも
今まで以上に減るんだよね。
.....
その言葉をみやに残してから
数年後が経った。
卒業後、また会おうね。
なんて言っていたがそれっきりみやの姿は
自分の目の前には姿を移さなかった。
まぁ、みやは大学も行ってるし、
忙しいから仕方ないか…。
大人になり、俺は未だに実家を離れなかった。
ある日、ニコニコ動画というものに興味が湧いた。
自分もいつか投稿してみたいな、
なんて思いながら画面を見つめていた。
この日から俺はラップに興味が持った。