テオくんはあの女の子と付き合っていた。
何度目のため息だろう。
いいな…なんて思いながらベッドに座る。
テオくんの笑顔。
テオくんの全部が、俺のものって心の中で思ってたのにな…。
俺は自分の部屋の天井を見ながら思っていた。
でも、
俺の隣がテオくんじゃなくても、大好きな人がずっと笑っていればいい。
なんて綺麗事な考え。
本当はこんなこと思っていなかった。
やっぱりテオくんの隣は俺がいい。
俺じゃなきゃ嫌だ。
ワガママな気持ちが漏れた。
俺は自分の気持ちが歌詞になった曲を歌った。
『大好きだ』ただそれだけじゃ
この想いなんて届きやしないか、
『愛してるよ』こんな言葉じゃ
単純すぎて伝わりやしないか、
全ての歌詞が今の俺の気持ち。状況に当てはまる。
俺の大好きな曲。
この歌詞の名は、
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。