じんたんに別れを告げられてから
早2年。
この2年間、じんたんとは1度も喋ってないし、
顔も向けていない。
じんたんは俺から避けるようにする。
正直俺の心はボロボロだった。
″テオくん″
そんな言葉を聞くと無性にじんたんの
ことを思い出してしまう。
かすと俺の関係。
恋愛にまで発展するはずない。
なのにじんたんは勘違いをして。
もう1回。もう1度。
じんたんを振り向かせてやる。
俺はそう決意した。
絶対。なにがあっても。
何年の月日が経とうが。
俺はじんたんを振り向かせる。
みやとじんたん…最近仲良いよな…
なんて心の中で感じた。
あの二人付き合ってんのかな…
どちらかが片想いなのかな…
もしそうだったら…
もしそうだったら………
俺は小さく呟いた。
今の気持ちを全てまとめた一言を。
今の俺の感情はその3文字で満たされている。
そして、
じんたんで満たされている。
もちろん、悪い意味で。
今はじんたんで満たされているのは
悪い意味。
でもいつか、じんたんで満たせれてるのは
いい意味にしたい。
いや、絶対してやる。
じんたんが振り向いてくれるのに
何日かかるかな_______.
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。