第4話

あの時…【じんsaid】
2,019
2018/02/05 12:49
昨日はテオくんに可愛いって言われすごい嬉しかった。
たぶん一生忘れない瞬間になるだろうな…なんて思う。



次の日。
学校の授業で、卒業式までのカウントダウンカレンダーというのを作成することになった。
日にちを決め方は自分がやりたい日にちに手を上げるというものだった。


俺は自分出席番号の日にちにしようかなと思っていた。
俺は藤枝だから"28番"なのでその数字を選択しようと思った。
先生
それじゃあ28日担当したいやつはいるかー?
じん
はい。
俺は28日に手を挙げた。
その時だった。
テオ
はい!
テオくんも28日の担当に手を挙げた。

テオくんはてっきり自分の出席番号の22日に手を挙げるかと思っていた。
先生
じゃあじゃんけんで決めてくれー
じん
あ、わかりました。
テオ
はーい
テオ
それじゃあ
テオじん
じゃーんけーん!
テオじん
ぽん!
じん
(チョキ)
テオ
(パー)
先生
それじゃあ28日は藤枝担当な
俺はテオくんにじゃんけんに勝ち、
自分のやりたかった数字になった。
そしてテオくんはみやかわという人の出席番号の数字に手を挙げた。
その番号は誰も手を挙げなかったのでテオくんが担当することになった。
そして日付担当が全員決まり、
余った時間でそのカウントダウンカレンダーを作成し始めた。
俺はあのときなんでだろうと思いながら
作成をし始めた。











そしてあれから3週間後。
カウントダウンカレンダーを皆の前で発表する時間になった。
今日はテオくんの番の日だ。
先生
じゃー寺島前に出てきて発表してくれ
テオ
はーい
俺はワクワクしながらテオくんの発表を見た。
テオ
えー卒業まであと32日ありますが、
32という数字はみやかわくんの出席番号ですね
皆はその言葉に少し笑っていた。
でも俺は笑えなかった。後悔をしていた。
あの時俺が負けてれば…譲ってれば…
テオくんの言葉に俺の名前が入ってたのかな…
なんて心の中で思っていた。

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