隼人side
・・・
俺はあの女の子供じゃない
本当は鈴の双子の兄なんだ
あの女は母さんと父さんが死んだ時俺たちを引き取った
鈴は泣き虫で臆病で人見知りだった
最初は優しかった……けれど
段々と鈴に暴力を振るい虐待するようになった
ある日鈴が記憶喪失になった
母さんは俺が双子の兄ということを口止めされた
なぜだか分からない
産まれてからずっと一緒だった
一心同体だった
今の俺は体の半分が無くなったような苦しい気持ちになった
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鈴side
その後私はこの気持ちに気がつくのにそんなに時間がかかる事はなかった
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1ヶ月後
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!