第72話

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2021/03/20 16:36





『お母さ…ん、?』



そこには、いつも元気なお母さんとは違って



青白い顔色のお母さんがいた



沢山の機械に囲まれて、静かな病室はその音だけ



『 お母…さん…』



兄「ちょっと外で話そう…」



『 うん…』



病室の外にでて、お兄ちゃんから病状を聞く



兄「 それで… お母さん、余命半年って…」



『 は、…』



言葉を失った、そこから私は何も考えることが出来なくなった



どうしたらいいの? なんでこうなるの?



ずっとその言葉が頭を占めていた



病院にはお兄ちゃんが泊まるから私は帰ることに



なった。



明日も早くから仕事、この世から消えたい



お母さんと一緒に…って 思っちゃう…



ダメだな私… ほんとに弱い



渡辺「 あなた…」



『 え…』



渡辺「 なんで病院?」



そこには、帰ったはずの翔太がいた



心配でついてきてたらしい




渡辺「 どうしたんだよ」



『 しょ…た…グスッ 泣』



そこで初めて涙を流した



翔太は何も聞かずにそのままそっと抱きしめてくれた



そこから私たちは翔太の家に帰って



私も翔太の家に泊まることになった



ご飯も口を通らず、お風呂に入ってもいい気がしない



そして、私は落ち着いてようやく翔太に話した



『 翔太…』



『 お母さん… ガンになっちゃった… 、』



『どうしよう、、余命半年って… なんで、泣 』



そっと抱きしめてくれる翔太



渡辺「 辛いな、辛いな、いっぱい泣いていいんだよ」



渡辺「 大丈夫… 絶対大丈夫、あなたのお母さんだぜ? そんな余命半年とか信じないよ」




渡辺「 だから、諦めんな」




渡辺「 お前の頑張る姿とか、笑顔とかがお母さんの特効薬だよ」




その言葉で、すっと志をもつことができた気がした




『…そうだね、』



渡辺「 辛い時は、ちゃんと話して。約束」



『約束…』



渡辺「俺も一緒にお見舞い行く」



『うん、ありがとう』






この間の 2D.2D.ツアーも配信を見てくれたお母さん



最終公演終わって電話をくれた




母「あなた本当にかっこよかったわ、」



『ありがとう、喜んでくれて本当によかった』



母「 Snow Manでよかったね」



『うん、Snow Manでよかった、』



『そういえば、お母さん推しできたんでしょ?』



母「… ひーくん♡」



『ひかるー!』



岩本「ん?」



『ほら!お母さん!』



岩本「お久しぶりです!」



母「きゃっ♡ ひーくん!」



『お母さん照推しだって!笑』



岩本「まじすか!? やった!!」





そんな電話もしたんだよな



ほんとに、私も そしてSnow Manを愛してくれてる








お母さん、まだまだSnow Manこれからだよ




だから、ずっとずっと生きてて…













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