《あなたside》
スンミンくんへのぼんやりした気持ちを抱えながら、また一日を終えた。
今日は、少し買い物でもして帰ろう。
不完全燃焼、というかもやもやした気持ちは大好きなコスメを買って紛らわそう。
そう思って、複合施設に来た。
職場は、街の中心部にあるからなんでも揃ってて帰りに買い物して帰るのには絶好の立地。
あ、時間あるからカフェでお茶してから行こうかな。
目に入ったカフェを見て、足がカフェに向く。
コーヒーを注文して、席に着いた。
すると、目の前の椅子がスっと引かれた。
びっくりして目を向ける。
平然と座るスンミンくん。
そう言いながら、私と目を合わせる。
その視線にドキッとした。わたし、ちょっと意識し過ぎじゃない?
スンミンくんがわたしのことを不思議そうな目で見てくる。
視線と言葉にドキドキする。そんなに見つめないでよ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!