沈黙が流れてしまった…
皆を困らせてしまった事と雰囲気に耐えられず
「夕食を食べよう!」と、
質問しなかった事にしてしまった。
それからは普通に過ごして
今は夜、寝る時間になった。
ピッタリとくっついた隣の布団の中には焦凍もいる。
?
何か言いたい事でもあるのかな?
お、なんだろう?
そこで焦凍は言葉を詰まらせてしまった
やっぱり、言うんじゃなかった
?
おそらく、ポケモンの力は父親の力……
そしてこの国の……名前忘れちゃったけど、No1ヒーローよりも、ずっと強い
え?
翌日…
先程、玄関で見送った焦凍は寂しそうな目をして登校していった。何気に、私達双子が別々で登下校するの初かもね
あ、私は昨日の父親からお達しの通り、学校に行かずに家にいるよ
1人で…
父親が事務所に行ったのはもちろん、冬美姉さんや夏雄兄さんも学校があるからね…
1人でいるにはこの家は広すぎて、なんとなく焦凍と私の部屋に閉じこもっている。
そして、この部屋で異常に気になる“元の世界で使っていたカバン”
…
……
………
無理、気になりすぎる。
開けよう。
どうにか棚から引っ張り出したカバン…だけど
重すぎない?
え?私、前はこれ背負って地方一周とか余裕だったのに…
その時の年齢になるまであと数年…何より、家族であるポケモン達と移動でき無いのは悲しすぎる
うん、ちょっと体力つけよう
新たな目標ができたけど、ひとまず今は中身を調べよう
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!