第137話

俺のところに ⑤
3,307
2019/08/18 04:06



あれから20分たった頃に

ようやく電話が鳴る


あなた
着きました
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今から向かうから
あなた
電話..繋げときたい
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いいよ
あなた
........はぁ
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こっちがため息つきたいわ
あなた
だよね、ごめんね
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大貴ってやつのどこが好きなの
あなた
......もう分からない
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んだよそれ


その後ずっと沈黙が続いた

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駅着いたから電話きるよ
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あなた
あなた
ごめん、ありがとう
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今日だけだからな
あなた
うん
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昼は食べたの
あなた
まだ
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なら一緒に食べよ
あなた
今あんまり食欲ない
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気持ち的にもな
あなた
うん
ㅤㅤㅤ
なら俺ピザたーべよ


そんな会話をしながら俺の家へ向かう


あなた
お邪魔します
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ちょっと部屋汚ぇけど許して
あなた
大丈夫だよ
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俺ピザ頼むけど、ほんとにいらない?
あなた
うん、大丈夫


ほんとうに大丈夫か。


そんな心配もしつつピザを頼みソファに座る


あなた
もう別れようかな
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の方がいいかもな
あなた
......好きなのに


そう小さく呟いた


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....あんまり言いたくないんだけど
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あなたが好きでも相手は好きじゃないと思う
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何回も言うけど、遊ばれてんだから
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別れなよ、そんなやつとは
あなた
........


顔を下にしたまま黙る


でもシーンと静まっている部屋では


あなたの弱々しい泣き声が響く


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泣くなって
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あなたの泣いてるところ見るの嫌だから
あなた
...だって、っ
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...ほら、おいで

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