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第1話

塾に行きたくない理由
1,784
2021/01/24 02:45
好きな人のタイプは?



優しい人!


私の絶対条件








だった。





成績優秀で誰にでも優しい、ノリもいい。


自分でもクラスからは嫌われてはいないと思う


親友もいるし、先生からも好かれてるし


一応私の悪口も聞いたことない


自分でも居心地が良かった。






学校だけ。







放課後  帰り道ー
まい
まい
はぁ…
米田 かな
米田 かな
とうしたの…?ってそっか今日塾だもんね
まい
まい
そうだよ…あぁもうほんとに行きたくない…
米田 かな
米田 かな
勉強したないから行きたくないんじゃなくて、人に会いたくないから行きたくないって珍しいよね
なんて言いながらかなはクスクス笑う
まい
まい
人に会いたくないって言うか…1人だけに会いたくないって言うか…
米田 かな
米田 かな
もうそこまで気にしてるんなら逆に好きなんじゃない⁈
まい
まい
違うって…すぐ恋愛にもってくんだから…
かなは恋愛話が大好きなので私がなんだかんだ
言うとすぐ恋愛にもっていく


恋愛した事がない私を早くさせたくて仕方がないらしい。
まい
まい
でも恋愛の何がいいんだろ。
米田 かな
米田 かな
うーん…そうだなぁ…好きな人に振り向いてもらおう!って一生懸命になったり…自分が分かんなくなるくらいその人の事でいっぱいになったり…
まい
まい
はぁ…
米田 かな
米田 かな
でもそれが幸せなんだよなぁ…
片想いが1番良いっていうのはあながち間違いじゃないと思うんだよね…
まい
まい
好きな人の為に…か。なるほどね…
これ以上私が喋っては恋愛の全てを否定してしまいそうな気がして、分かったような分かってないような曖昧な返事をしてごまかした。
米田 かな
米田 かな
まぁまいもいつかは分かるって!
米田 かな
米田 かな
とりあえず塾頑張れ!
まい
まい
うん!
まい
まい
ありがと!
お互い手を振り分岐した道のそれぞれ違う方を歩いていく
こうやって少し否定的な意見か愚痴をこぼせるのはかなしかいない。

かなも私が猫をかぶっているのを分かって気を遣ってくれているのだろう
まい
まい
早く恋愛してかなと盛り上がれたらいいのにな…
そうつぶやいて塾へと向かう
塾は歩いて10分くらいの近い所にある。

といっても地元の方が塾を開くからと私を誘ってくれたのだ

入塾したのは年長で当時は同じ幼稚園の子しかいなかった

小学生になるとみるみるうちに塾は人気になり知らない学校の人達もたくさん来るようになっていた
まい
まい
はぁ…
小さなため息を吐いて塾に入る
その度に彼がフラッシュバックする

まい
まい
これから会うっていうのに…
1つ1つ鮮明ではっきり思い出せる
忘れろ、忘れろ、と思うほどどんどん脳内にこべりついて時が経つほど思い出す
最近は、特に。

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