目の前にそびえ立つ大きな大きな扉
その中からはなんとも言えない強大な覇気がビリビリと肌につきささる
進めと言われてもなかなか進む気にはなれない
しっかりするんだ私……
いやてかそもそもなんで海軍の私が海賊に向かって
〝失礼します〟なんて言わなきゃなんだよ
こっちからしたらお前ら犯罪者だっつーの
こちとら捕まえたいんだわ
そんな強気なことを心では言えてももちろん声に出すことはできない
そりゃ勝ち目がないのは一目瞭然だからね
想像とは裏腹に、優しそうな笑みで私を出迎えてくれた白ひげさん
その様子にはマルコさんも少し驚きの様子を見せている
確かに私は海軍中将だけど、白ひげさんがわざわざ名前を覚えるほどのモノでは無い、
と思う。
いや、そんなに笑われても……
初耳なんですが、
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!