第7話

みんなの願い
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2021/08/16 07:01
鳴子視点
「はぁ」とため息をつく。そして、「どこやここは」と言葉を呟いた。返事は、当然帰ってこない。とりあえず、動こうとすると、頭が痛くなった。そして、俺は、初めて気づいた。これは、いじめじゃなく、拉致だということに…
「はぁ、てかなんでこんな所に?確かくるみと授業が終わってくるみと一緒に教室まで帰ってる途中で誰かにぶつかって…それ以上は分からない。」俺は、焦った。あの石には次は、俺の番と書かれていた。もし、それが本当なら、いじめを超えて拷問…いや殺されるかもしれない。でも、助けてくれる友達もいない。俺の友達はくるみだけだったから。俺は、弱いなと思いながら、
「頼む、くるみ。俺を助けてくれ。」と願った。俺は、近くにあった鏡で自分を見た。「なっ…ん…で」俺は、目を見張った。そして、「なんであいつら俺がカラコンをいれてるってわかったんだ?」と自問自答する。
「しかも、あいつら俺のカラコンとりあがった。」今鏡に映っているのは、光を通さない真っ黒な目をした自分だった。俺は何故か震えた。俺は今、恐怖の感情に押しつぶされている。今は、誰かに、くるみに話しかけて貰いたい。俺は、抵抗することができず意識を失った。

くるみ視点

「うーん」と目を覚ますと、生徒会メンバーとスケット団メンバーがいた。
「大丈夫だった?くるみちゃん」と道流先輩が心配してくれた。私は頷いた。
「心配なのは…」「鳴子の方」と安形と同時に言った。「お前も分かってたか」と安形が言う。「鳴子の目は本気は、光を通さない真っ黒な目をしている。」と言った。「それどうゆう意味や?」とヒメコが言う。「鳴子は、いじめにあっていた。親は母親だけでも幸せに暮らしていた。だけど、鳴子はお金持ちの子供にいじめられていた。だから、誰も助けなかった。それどころか、鳴子の母親が
裏の人達に殺された。そして鳴子は完全に孤独になった。そのときに、鳴子にはもう1つの人格ができた。それが、あの明るい鳴子だ。明るい鳴子は、精神的に辛い状態だから、もし、相手が鳴子のカラコンをとってわざと1人にしたら、鳴子は、潰れる」と安形が言った。「鳴子を助けるために協力してくれない?」と聞くと「当たり前だろ」とボッスンが言った。そして、スイッチに鳴子のいる場所を突き止めてもらった。幸い、近い廃墟だった。「ここからは1人で行きなよくるみちゃん」と道流先輩が言った。私は頷き、中に入っていった。

鳴子視点
意識を失ったても、あの時を思い出してしまう。明るく振る舞ってきたけど実際は、友達がほしかっただけだった。精神的にも辛かったらしいと思った。でも、最後のお願いだったら、くるみに、助けてほしい。そうしたら生きていけるよ…
「鳴…子…鳴子…鳴子!」と誰が俺の名前を呼ぶ。俺は、涙がでるほど嬉しい声、ゆっくり目を開けると、やっぱりくるみがいた。拘束されていたロープは外されていた。俺は、真っ黒な目でくるみを見る。くるみはニッコリ笑う。俺は、心に溜まっていた辛さが一気に襲った。俺はくるみに抱きつき、「俺…怖かった」と弱味を全て話し、涙が枯れるくらい
泣いた。

くるみ視点
「大丈夫?」と私が聞くと、「おう。もう大丈夫」と鳴子が言った。そして、「これはお礼」と言って私の唇にキスをした。その瞬間誰かが鳴子の頭を叩いた。叩いたのは、安形とボッスンだった。「痛ってー」と叫ぶ鳴子に、「何唇にキスしてんだよ!」「そこはポっぺだろ」と文句を言っている。「唇は鳴子が一番最初なのか?」とスイッチが私に聞いてきた。「実は…」と私が言うと、「最初は俺だよ」と道流先輩が言った。「道流お兄ちゃん、なんで言っちゃうの?」と私が言うと、「だって俺、くるみちゃんのこと大好きだから」と言った。「ありがとう道流お兄ちゃん」と言った。「俺もくるみのこと好きやわ〉と鳴子が言った。「どんだけライバル増えるんだよー」とボッスンが叫んだ。「はい、これ鳴子に」と渡したのは赤色のカラコンをあげた。鳴子はそれをつけた。「やっぱり鳴子にはこれが似合うよ。」と言うと、「マジありがとう。くるみを彼女にしたいくらい。」と言った。「いや、まぁ私は、いいけど、あいつらは許さないと思うよ。」と指を指すと、男子の殺気が凄かったです。
「あれ、今、鳴子って言わなかった?」と道流先輩に言われ、「そうかもしれないです先輩。」と言うと、「お兄ちゃんなくなった。」と安形に言われた。「安形、うるさい。一応、大きくなっているんだからこれぐらい当たり前でしょ!」
そして私達は、学校に帰った。
学校に帰ってきて変わったことは、
私がお兄ちゃんと言わなくなったことと、鳴子が楽しそうに笑うことと、鳴子が、俺達付き合っていると嘘をついたことだった。なんで嘘をついているかと言うと、私を狙っている人から守りたい、一緒ににいたいからと鳴子が言った。

スケット団の部室にて
「なんで鳴子と嘘でも付き合ってるんだよ。嘘だったら、俺達とも付き合ってくれよ。」と言うボッスン。「なんでよ。鳴子は、被害者なんだから、してるだけ。安形も、鳴子と同じで、嘘で付き合ってと言われて、付き合ってるよ。」と言うと、「ずりー」と言われた。「いいじゃん。被害にあっていないだけで。」と言うと、「安形も、鳴子も、被害にあった時は、辛いけど、その後の幸せが被害にあって幸せに変わったっていってるぜ」とボッスンが言った。「私、本気で、好きな人いるから。」と言った。「はぁーーー」とボッスンが言った。「マジ?」とスイッチが言った。「大まじ」と私は、言った。「じゃあ俺達をなんで振らない?」とボッスンが言った。「最低かもしれないけど、私が、振ったら仲良くできない気がするから。」と言った。「そうか、わかった。でも、嫌いにはならないでくれよ。」とボッスンに言われた。「うん」と言った。
「くるみー」と鳴子がドアを開けた。鳴子は、私を抱き上げて抱っこした。「あっずりー」と鳴子から私を奪い、抱っこした。「なっ…俺が、抱っこする。」といい、私を奪った。「なっ…俺が抱っこする」といい、ボッスンが私を抱っこしようとしたとき鳴子が離さなかったため、ボッスンが、何かを投げようとした。鳴子は、投げようとするものを私に変え、私はボッスンに投げられた。「やっべ」と鳴子とボッスンが思っていると、「お前ら何やってるんだ?」と安形と道流先輩が入ってきた。「ありがとうございます道流先輩」とお礼を言うと、「お礼はキスがいいな」と言う道流先輩。言われた通りポっぺにキスをすると「ありがとう」と言われた。すると、「おいおい、道流、何イチャついてんだよ。一応、仮彼氏は、俺とあいつだぜ。」と言った。「そんなこと関係ないよ。俺は、仮じゃなくて、正式な彼氏にしてもらうから」と言った。すると、「何言ってんだ。正式は、俺だよ。」とボッスンが言った。「くるみを投げといて、よくそんなこと言えるな。」と安形が言った。「それなら鳴子も」とボッスンが言った。「鳴子も、ダメだな」と安形が、鼻で笑う。だから、私は、道流先輩に、あることを教え、「鳴子お兄ちゃん」と、手をのばした。鳴子に抱っこされる時に、道流先輩から話を聞く鳴子。「お前ヤバすぎ」と鳴子に言われた。「なになにそんな可愛い?」と聞くと、「当たり前だろ。キスしたくなる。」と言った。私が、道流先輩の方を見るとウィンクしている道流先輩が見える。私は、鳴子にキスをして、「これで満足?」と聞くと、「俺、と正式に付き合って貰いたいぐらい満足だ」と言った。「コラコラ、告白しないの」と道流先輩に抱っこされた。「いつもすみません。道流先輩。同じ部活じゃなくなったのに…と言うと、「そうそう、ここに来たのは、くるみちゃんを、生徒会に戻すためなんだ」と言った。「えっ…」と私は、びっくりする。「おい、藤崎。くるみを渡すか、部活を潰してくるみを奪われるかどっちがいい?」と安形が言った。「私スケット団にいたいんだけど」と言うと、「なんでだよ。なんで、俺達はダメであいつらはらはいいんだよ!」と、安形が言った。「この空間が好きだから」と言った。「じゃあ生徒会に入って楽しかったって言ったのは嘘だったのか?」「嘘じゃないよ」と言った。「じゃあ戻ってこい。生徒会のメンバーはお前も入っている。」と言った。「それは出来ない。私は、もう生徒会には戻らない。」と言った。「なんで戻ってこないやめる時、楽しかったって言った。なら、戻ってこいよ。」と安形が言った。「私は、戻らない戻れないのよ!」と言った。「戻れないってどうゆうことくるみちゃん?」と道流先輩が言った。「なんでもないです。」と私は言った。あのことは、気づかれてはいけない。軽蔑されるから…「なんでもなくはなさそうだね。くるみちゃん、泣いてるよ。」と道流先輩が指で涙を拭う。初めて気づいた私が泣いてることに。そこに鳴子も入ってきた。「くるみ、全て話してくれ、俺にも、お前を救わせてくれ」と鳴子が言った。私は、鳴子に携帯を出した。「メールを…見て」といい、鳴子は私のメールを見た。これでもうみんなとは、遊べない。涙をこらえ、下唇を噛むと、血の味が広がった。「なんやこれ…」とみんなは、私のメールを見た。そこには全て差出人不明のメールに指示が書かれたメールが送られた。「これを無視したら?」とボッスンが言った。「1度、指示を無視したら、家族が全員殺された。」と言った。「そんなの警察に…」「ダメ!ダメなの…警察に持っていくと、警察に相手にされないし、私に不幸が起きた。」「その不幸って?」と道流先輩が言った。「生徒会メンバーの不幸な事故で私以外全員死んだ。それから私が疑われ、生徒会を辞めた。その後もいじめをされた。自殺しようとした、ビルの屋上から、結果は死ねなかった。ただ痛いだけだった。」「こいつ許せない」と言う道流先輩。「私は、このお金持ちのメールがこないと行動出来ないの。」と私は言った。「今までなんで言わなかったの。」と道流先輩が言った。「それは、メールで誰にも言うなって言われたから。これを守らないと頭が痛くなって、嫌な記憶が戻される。」と言った。「多分もうすぐくる。」と言った。そして、「うっ…」と私は頭が痛くなった。「くるみ!」と鳴子が近づく。「きちゃ…だめ…」といい、頭が痛くなくなるのを待った。そして10分後頭痛は、収まった。「はぁはぁこれで終わりよ」と息を切らし言った。「だからもう関わらないで」と言った。「そんなことは出来ないよくるみちゃん」と言う。「俺達が軽蔑すると思ったら大間違いだぞ」と安形が言った。「なんで?私は、ただの人形みたいなものなんだよ。生徒会に入ったのも、スケット団に入ったのも全部このメールが全てだから、私は自我がないのと同じなの」と言った。「なんで涙を我慢するの?泣かないの?」と道流先輩が言った。「泣けないんです。全てあの男のものだから、安形と鳴子は、あんな目にあったんだよ。」と言ったとき、私の携帯が鳴った。「メールだね」と私はメールを見た。思わず、笑いそうになる。私はメールをみんなに見せた。内容は、「明日になる前にこの世から消えろ。もし、出来ないのなら、お前らの仲間を全員殺してやる!」と書かれていた。「最低だなこいつら。」と安形が言った。「じゃあ私は、これを実行するので屋上に行きます。」と言った。「ふざけんな!お前は、それでいいのかよ」とボッスンが言った。「1人の命でみんなが助かるなら私は死ぬ。ここに生きる意味はない。もともと死にたかった。だから…」「黙れ!くるみ」と鳴子が怒鳴った。「なんでお前は、俺を置いていくんだよ!いつも大切な人が消えていく。俺から、俺達から、消えないでくれよ」といい、鳴子は泣き出した。「私もうどうしたらいいか分からない。」「鳴子、気持ちは、嬉しいけど…」「よし、じゃあついてこい」とボッスンが言った。着いたのは屋上だった。「お前はここから飛び降りれるか?」とボッスンが言った。「うん」と言った。「ここは初めてお前にあった場所だな」と、安形が言った。「俺達はお前に死んで欲しくない」と安形が言った。「じゃあどうすればいいの」と私は言った。そして気がつけば11時55分になっていた。そして電話がなり出てみると、「今は学校の屋上のようだな」と男は言った。「なんでそれを知っている。」と鳴子が言うと、「全てカメラで監視しているからだ」「こいつは私のおもちゃだ。そうだろ?」と聞くので「はい。そうでございます。」と言った。「おい、なんでくるみを殺すんだよ。おもちゃって言っていただろ」「潰れた人形は、捨てるんだよ。そうだろ?」と言われたので、「すみませんでした。大切に扱って下さりありがとうございました。」と言った。「くるみは、おもちゃじゃねーちゃんとした人間だ。」とボッスンが言う。「こいつは人形だ。おい、ありがとうございますと言え。」と言った。「ありがとうございます」と言った。「おいくるみ、お前それで…」と安形が言うのを辞めた。「おれが、指示していない時は喋らない偉いね。」と言った。だから、「お褒めに預かり光栄です。」と言った。「くるみは人形やない、俺を救ってくれたんや。」と言った。「おいお前のあれみせてやれと言われた。」「はい。」と言い服を脱ぐ。背中を見せると「なんでだよ」とボッスンが言った。「背中には俺のセンサーがついている。これがあるかぎり、俺のおもちゃなんだよ。」「最低だなあんた。」と道流先輩が言った。「お前はくるみに虐待していたのか?」と椿が言った。「虐待?いやいや、おもちゃで遊んで何が悪い。」と言った。「タバコのあとや、アザがすごいぞ」と椿が言った。「いいよね。タバコを消せる人形なんてなぁそうだろ?」と言った。「私はもう使い物にならないただのゴミです。そんなにお褒めに扱わないでください。」と言った。「さて時間だよ。さっさと消えろ!」と男は言った。「こんなゴミが、生きていていい世の中ではありませんね。今まで、どうもありがとうございました。」「そして、みんな、私何かのために恋してくれてありがとう。大好きだったよ。」と言った。「おい俺達はまだ、何も話してないんだよ。だから、少しくるみと話をさせてくれ」と頼むと「いいだろう」と電話が切れた。「くるみお前ふざけんなよ!」とボッスンが怒った。「自分の意識がないから泣けないとかはどうでもいい。でも、自分を否定するな!それに死ぬな!」と言った。すると、また電話が、かかって来て、「さあ、死んでもらおうか。」と言った。「はい」といい屋上のフェンスに立ち、飛び降りた。でも、何故か急降下しない。目を開けると、「くるみちゃんは、死なせないよ。」と道流先輩が言う。「なっ…離してください」と言うと、「絶対に離さないから」と道流先輩が言った。「それに本部も潰れた頃だし出てこいよ。黒幕さん」とボッスンが言うと、スイッチ、ヒメコ、みもりん、デージーに連れられて、黒幕が出てきた。「なっ…お兄ちゃん?」と聞くと「お前のお兄ちゃん?笑わせるな!お前みたいなクズと一緒にいたくないわ」「こんなクズを好きな、男に言っておく、こいつは…」「やめて!」私は静止したでも、「こいつは子宮がないから子供が産めない、しかも、俺が犯して汚れてる、あとは、」といい、私に近づき、舌を半分切った。私は口から血を吐いた。「喋れない」といい、お兄ちゃんは、屋上から、自殺した。みんな、私の方に来て、センサーをとってくれた。「やばいな血の量が…」言いながら、安形の合鍵で保健室を開けると、ガーゼなどをつめ、止血しようとする。「みんな…ありがとう…大好きだったよ…」と言い意識を失った。

くるみ以外の人達(主に道流視点)
「くるみ!くるみ!」と鳴子が叫ぶ。「絶対に死んだらだめと俺も叫ぶ。」「くるみが喋べれなくなったらスイッチのパソコンをあげて」と鳴子が言う。「任せろ」とスイッチが言った。そして、「なぁもしかしてこれで生徒会に戻ってくれるんじゃないですか?」と椿が言った。「確かにな」と、デージーが言う。
そして、くるみが目を開けた。

くるみ視点
あっ…私倒れたんだ。舌をのばしても半分切られていた。そして、「道流…先輩…」と声でた。「すみませんでした。そして、ありがとうございます」とお礼を言った。「鳴子も、ごめんねそしてありがとう」とお礼を言った。「みんなありがとう」とお礼を言った。「俺もありがとうな。」と言った。「なんで?鳴子が」と聞くと、「絶対に置いていかないって約束守ってくれたから。」と鳴子は言った。「お前は生徒会に戻ってくれるか?」と言った。「私はもう、部活には、入らない。」と言った。

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