【みやside】
あなたの声が頭に響き渡り、目を覚ます。
.......そういえば昨日、あなたに、、
ピコン
俺の携帯が少し振動して、画面が光る。
メッセージはたったそれだけ。
絵文字もスタンプもないそのメッセージに、少し嫌な予感がした。
すぐにコートを着て、俺はスカイハウスに向かった。
ピンポーン
待ち構えていたようにすぐにテオくんはドアを開けてくれた。
いつものテオくんの笑顔は見られなかった。
頭の回転が止まる。
どういう関係____?
ガンッッ
急に俺の胸ぐらを掴んで、壁に押し付けられる。
大きい音に驚いたのか、あなたが様子を見に来た。
俺はテオくんの腕を引き離して、
スカイハウスを後にした。
【テオくんside】
涙目になりながらそう言い放ったあなたは、みやの後を追って家を出て行ってしまった。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。