拓哉先輩のクラスのギャルたちが喋りだした。
A「あんた、ほんまに西村のこと好きなん?」
B「みんなに愛されてるあなたに嫉妬して対抗するためとかやないん?」
さくら「いや、ほんまに好きですけど?」
A「…人を好きになるのは自由やよ、でもその為に他の人を蹴落とすのはダメなんやない?」
C「西村のこと好きなら正々堂々勝負しぃや」
さくら「いや、あなた先輩は拓哉先輩のただの幼なじみですから?可愛い後輩の方がいいに決まってるやないすか」
B「お前に何が分かんねん」
さくら「先輩たちも思いません?あなた先輩ってみんなにチヤホヤされて調子乗ってるし、自信過剰じゃありません?長尾先輩と委員会の委員長と副委員長やったり」
A「うちらはそんなこと思ったことないけど?」
C「まぁ1年の最初はみんなに囲まれててめちゃくちゃ綺麗な子で関わりにくいって思ってたんやけど、話してみるとみんなに優しいし謙虚やし自分の人気に気づいてへんしで…笑」
B「めちゃくちゃ天然で鈍感やねんあの子」
A「綺麗な顔しとるし人気者やし西村や大西の幼なじみでもあって勘違いされやすいのかもしれへんけど、そんなあなたやからみんなから愛されてるんよ」
C「あんたもいつかあなたのこと好きになるんちゃうん?笑」
さくら「はぁ?そんなことあるわけ笑」
B「まずはその性格と口調直しや?」
A「西村のことほんまに好きならな、西村の大切な幼なじみも大切にせなあかんよ?」
拓哉「お前らありがとうな」
拓哉「さくらちゃん俺からもお願いや、あなたのこと悪く思わんとって?」
さくら「うるさ…もうええわ」
ガラガラ
私は勢いよく教室を飛び出した。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。