拓哉side
あなた「ねぇ、拓哉〜」
拓哉「んー?」
あなた「今日さ〜」
あなたがたくさん俺に話してくれてる。
でも分かってんねん、道枝先輩と話すのが緊張するからやんな?
風雅と長尾先輩にもいじられるから、照れ隠しで俺のとこ来てるやんな?
でも、道枝先輩は多分めっちゃ鈍感。
俺はずっとあなたのこと好きやし、
そろそろ気づいてくれへんかな?
長尾「なぁ!みんな家どの辺なん?」
風雅「俺とあなたと拓哉は同じマンションっす」
長尾「え!そうなん?!すげぇ」
道枝「だから幼なじみなんやね!」
拓哉「そうっすね〜」
あ〜俺はあんまり嬉しくない。
幼なじみって言われるの、なんか。
あなたと風雅との3人の幼なじみの関係を崩したくなくて、あなたに正直に言えへんから。
長尾「じゃあ、俺とみっちーはこっちやから!」
あなた「さようなら〜」
風雅「また明日」
拓哉「さよなら〜」
道枝「また明日な!」
あなた「///」
分かりやすく照れ過ぎや。
あなた「じゃ、明日ね〜」
風雅「おん、じゃあな」
拓哉「ばいばーい」
そう、あなたは4階で俺と風雅は5階やから、あなたが先にエレベーター降りるんよ。
風雅「あいつ、ほんまに道枝先輩のこと好きやな笑」
拓哉「…そうやね」
またその話か〜
風雅「…ほんま、ちゃんとしぃや?」
拓哉「え?」
風雅「幼なじみとか、そんなん関係ないやん」
拓哉「ん、ん…?」
風雅「やから、お前は今の俺らの関係を崩したくなくて何も出来へんのやろ?」
拓哉「は、知ってたん?風雅…」
風雅「こんだけ一緒におって、気づかんのはあなたくらいやろ笑」
拓哉「嘘やん!!知ってたん!!!」
やっぱり、風雅にはお見通か。笑
風雅「で、どうするん?」
拓哉「なにを?」
風雅「やから、道枝先輩に取られんで。」
拓哉「っ、道枝先輩は鈍感そうやし…!」
風雅「やからなに?鈍感でも、道枝先輩じゃなくても、早くせな誰かに取られんで?」
拓哉「そうかもしれへんけど…」
風雅「あなたが鈍感なのはお前が1番分かってるやろ?やから、めっちゃアピールせんと。」
拓哉「…そう、やな。」
風雅「俺はずっと見てきたから、拓哉のこと応援しとるよ。絶対取られんなよ」
拓哉「おん、ありがとぉ!!!」
幼なじみ最高!!!!!!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。