第90話

修羅場
1,429
2021/09/14 05:28
あなたside
屋上でみんなで話してるけど、
どうしても長尾先輩が気になる。

今日は朝からなんか変やったし…
あなた「私ちょっと長尾先輩見てきますっ」

道枝「…うん、なんかあったら言ってな!」

拓哉「なんか今日の長尾先輩変やったもんな〜」

風雅「おん、」

由美「あなたも気をつけるんやで?」

あなた「うん!」


屋上からの階段を降りていると、
一つ下の階の踊り場から声が聞こえてきた。
『付き合って欲しいです』
あ、長尾先輩、告白されてるんか。

…聞いちゃいけないと思い、
急いで階段を降りて教室に向かおうとすると
“あなた先輩”と私の名前が聞こえて立ち止まった。
自分の名前が呼ばれると気になっちゃう…
『なんであんたに教えなあかんの?』
なんか長尾先輩怒ってる…?

いや、聞いちゃダメや!!
と思い少し動くと、長尾先輩といる女の子と目が合って

あなた「…ぇ」


キス、した…?



それを見た瞬間、私は走って教室に戻った。
屋上に戻るには長尾先輩たちの前を通らなあかんから。















午後の授業中ずっと頭にあのキスシーンがよぎる。
あの子、誰なんやろ…?1年生?

でもキスしてるってことは彼女なの…?
拓哉「あなた〜?」

あなた「…」

拓哉「あなた〜あなた〜」

あなた「…」

拓哉「あなた!!!」

あなた「へ?!」

拓哉「どしたんよ〜」

拓哉「長尾先輩探しに行ってからあなたも変やん」

あなた「いや、私は大丈夫!」

拓哉「ほんまに?てか、長尾先輩見つかったん?」

あなた「うんん」

拓哉「ほんまに?!」

あなた「うん」

拓哉「ふーん、てかもう放課後やけど」

あなた「…え?!」

拓哉「委員会行かへんの?」

あなた「え、風雅は?」

拓哉「さっき先行く言うてたやん」

拓哉「俺は部活行くで?」

あなた「やば!ごめん、また明日!」

拓哉「あ!そういえば!!」

あなた「んー?」

拓哉「さくらちゃんがもう部活戻れるけど、あなた先輩と一緒にマネやりたいって〜」

あなた「ほんと?じゃあ兼部する!」

拓哉「よっしゃ!」

拓哉「ほな、急ぐんやで〜」

あなた「あ!やばい!!」

委員会が始まるまであと2分…間に合うのか!

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