第13話

第十二章
61
2021/10/03 03:00
椿
椿
そっか…
依
はい
依
椿があそこにいてくれて、助かりました
依
ありがとうございます
第十二章
椿
椿
椿
椿
ポンコツだね
気づいたら口がそう言っていた
依
依
ひどい!
あいつが頬を膨らませて怒ってきたから
可笑しくて
笑いそうになった
椿
椿
依
あーっ!なんでいっつも笑わないんですか!?
また怒った
椿
椿
…笑えばいいの?
依
当たり前じゃないですか!
私だって早く帰りたいですよ!!
帰りたいのか
椿
椿
…君が帰ったら私は一人になるね
そう呟くと、あいつは不思議な顔をした
椿
椿
…?
依
ふふっ
なんか笑った
椿
椿
依
そうですね…ふふっ
笑うのを堪えてるようだ
椿
椿
何?
依
いや、なんでもありませんよ
一呼吸置いて、あいつは口を開いた
依
椿は私のことを必要としてくれてるんですね
風が吹いた
椿
椿
椿
椿
あのさ…
椿の母
椿の母
あら、椿
母親が言いたいことを邪魔した
椿
椿
あ…
椿の母
椿の母
そちらは…友達?
依
う…あっはい!椿の友達です
なぜか寂しそうな顔をしていたがまたいつもの笑顔に戻った
椿の母
椿の母
いつもありがとうね
依
い…いえいえ、とんでもない!
なんか、噛み噛みだな
どうかしたのだろうか
椿
椿
大人と喋るのは苦手なのだろうか
それとも何か別の理由が…
椿の母
椿の母
椿?
親が心配そうに覗き込んできた
椿
椿
…何?
椿の母
椿の母
よかったわね。友達ができて
椿
椿
椿
椿
うん
あいつの顔を見ると、びっくりした顔をしていた
椿
椿
…?
依
…!
依
どうかしました?
また笑った
椿
椿
…なんでもない
依
そうですか
そういうと、あいつは寂しそうな嬉しそうな顔で笑った

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