堀田 あなた。
高校2年生。
夏を迎えたこの最近。
白色のカッターシャツが駅の中で目立ち始めてきた。
私はいつも通り、
6時に起き
ご飯を食べ
歯を磨いて
身だしなみ整えて
駅に向かう。
この時間帯は特に通勤ラッシュで
押し込みまくり。
朝から憂鬱な気持ちで落ちる。
出来るだけ空いてから乗りたい。
" 電車が出発致します。 "
駅のアナウンスとともに閉まった扉。
別に
急ぐこともないし。
大丈夫。
今日は ツイてる かも。
1個遅らせて正解だった、、
この横にいるがたいのよすぎる人。
数原龍友。
私と同い年の高校2年生。
私の好きな人。
大きな欠伸をして片目だけすこぉし開いて見てくる。
やめてくれんか。
その不意な可愛さ。
なんだ、聞いておいて…
まともな返事欲しいっ
ボソッと呟いた言葉。
っん!!!
可愛い、
そう言うとニカッと笑う笑顔も好きなんだ。
はぁ、
どんなけ、、ぞっこんなんだよ ~ !
私!
" ホームに電車が入ります "
そうして、二人で電車に乗った。
でも、もう慣れっこかもしれない。
彼は朝が苦手。
まして、今、6時55分。
何故、朝が苦手な龍友がわざわざ朝早くにいる理由。
今驚くことでもない。
もう、気づいちゃったから。
龍友の朝の日課。
毎週月曜日。
早く学校行ってしていること。
ガタンゴトン、揺れる電車の中。
隣にいて微かに当たる肩にドキドキ。
そんな彼に
そう問う。
はぁ、自爆。
私も毎日、彼の同行者として一緒に行く。
辛いことなのに嬉しいこと。
彼の横にいるだけで幸せなんだもん。
…そんなこと言われちゃ断れないよ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。