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第33話

恋人みたい
お母さん
結局暑い思いして終わった一日だね。
あなた

ほんとだよ。もう。

お母さん、私の恋事情は知ってるから


何度か相談乗ってくれるんだ。
一緒にお皿洗いしている。


かちゃ、かちゃ、とお皿とお皿が重なる音がリビングに響く。
お母さん
そんな先輩がいるのね。
あなた

もう美人なの。ほんとに。
勝ち目ないぐらい。

お母さん
そっか、強敵ね。
あなた

でもね、その先輩、文化祭前に転校しちゃうの。

お母さん
え?
あなた

だから龍友悲しむと思って。

蛇口を閉めたお母さん。
お母さん
それ教えてあげた方がいいんじゃない?
あなた

え?

お母さん
龍友くんに後悔してほしくないでしょ?
あなた

そりゃもちろん。

お母さん
後悔させないために言ってあげたら?
後悔


ああ、そうか。


もし、このまま知らず進んでしまったら。


龍友は文化祭に気持ちを伝えるって言ってたし


手遅れになっちゃうか。
あなた

分かった、言う!

お母さん
はい、頑張ってね。
あなた

うん!

今すぐ飛んでいきたい。


近くに家があればいいのに。


すぐ行ける。
あ、今日の埋め合わせとしていつか遊んでくれるかな…


「 龍友!いつ遊べる? 」

小学生みたいな言い方だなぁ、と画面を見て思う。


『 いつでもええよ 』


珍しくすぐに返信が来た。


「 あ、今週の日曜日は? 」


『 うん、なんにもない! 』


「 行きたいカフェあるんだ! 」


『 しゃないで付き合ったる ~ 。 』


「 ありがとう! 」


よしよしよし!!


これで龍友と遊べるぞ。
ベッドで跳ねる。


心も体も。
.
あなた

龍友!

待ちに待った日曜日。
いつもより可愛くしたの。
数原龍友
お ~ 、きたきた。
遊ぶのは何度かある。


はぁ、かっこいい。
あなた

行こ!

数原龍友
おう。
隣を歩く。


まるで、恋人のように。
けど、今日は言わなきゃいけないことがある。


ちゃんと伝えなきゃ。


泉さんは、転校しちゃうって。


相手からしちゃ迷惑かもしれないけど


龍友のため。


だと思って、私は伝えよう。
それから、行きたかったカフェに行った。
数原龍友
おえ、めっちゃ並んどるやんけ…
あなた

うっわぁ…ほんとだ。
ここまでだと思ってなかった。

数原龍友
2時間はあるか?
あなた

どうだろ。
ごめんね、龍友。
今日は違うとこ!行こ!

カフェから離れようとしたら


突然掴まれる私の腕。
あなた

えっ…

数原龍友
なんでなん?来たかったんやろ?
あなた

…んでも、時間かかるよ?

数原龍友
あなたと話しとったら時間なんか
あっという間に過ぎてまうやろ。
ドキッ
なんだよ ~ !!!


今の。


無駄にドキドキさせられるし…


嫌になるけど癖になる。
この気持ち。
あなた

…ありがとう、龍友。

数原龍友
あいよ。
いちご1個ちょうだいね。
って。


やっぱ、優しいまんまでは終わらないけど


そういうおちゃめな所も好きだなって再確認。
そして!!


やっとこ並んで入れたカフェ。
ついには時間も3時。


おやつにちょうどいいかな。
店員さん
あちらの席でごゆっくりしてください。
数原龍友
ありがとうございます。
龍友の後ろをついていく。


窓際で眺めのいいところでまたそこにもテンションがあがる。
あなた

わっ、すごい…

数原龍友
なぁ。
カメラカメラっと…
カバンから携帯を出して外にカメラを向けた。
よしよしっ。


いい写真…

" パシャッ… "

あなた

え?

数原龍友
ふふっ。
あなた

撮った?

数原龍友
撮ってない。
あなた

嘘だ。

数原龍友
ほんま。
あなた

ふ ~ ん。あ、のさ

パシャッ
あなた

ねぇ!!今の絶対事故ってる!!

数原龍友
うわっ、ほんまや。
あなた

ちょっと!!

数原龍友
うそうそ、可愛い可愛い。
その言葉嘘じゃなかったらいいのに。


いつか本気で言ってくれるのかな。


いちいち龍友の言葉一つ一つに思いがあって


自分がめんどくさくなる。
結局、カフェではあのことは言えなくて


最終で帰り道となったけど…
数原龍友
ほんで、そのテレビ
めちゃめちゃ面白かったんやって。
オカンも見てたらしくて…
あなた

それ私も見てるよ!

数原龍友
ほんま!?いいよなぁ!
あなた

いい!

会話が良い感じに弾んじゃって


話すにも話せない。
終わらせたくない会話だから余計。
数原龍友
はぁあ、楽しいわぁ。
あなた

うん、私も。

数原龍友
気使わんでええもん。あなたは。
あなた

それって私だけ?

数原龍友
ん?あ、まぁ、一応!
あなた

一応ってなによ ~ 。

一応でも枠内にいればいいもん。
数原龍友
一番は裕太くんや。
あなた

裕太くん?

数原龍友
僕の親友。
あなた

そうなんだ。

初めて聞いた名前。


知らなかったなぁ…なんてちょっと落ち込む。
今…?
よしっ。
あなた

龍友!

数原龍友
ん?
あなた

あのっ…そのさ、知ってる?

数原龍友
何を?
あなた

…転校…

数原龍友
転校?
言っちゃえ。


大丈夫。
あなた

泉さん、転校しちゃうよ。

やだ。


その顔しないで、龍友。


驚いている。


寂しそう。


見たくなかった。


けど…

















数原龍友
知ってんで。
思いもよらぬ言葉だった。