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第43話

最後のお願い
龍友side
あなたと学校に来て僕が一番に向かった場所。
それは
風が通り抜ける、高い場所。
数原龍友
泉ちゃん…
期待して行ってみたものの彼女の姿はない。
おるわけないわ…


そんな期待の気持ちを片手に屋上から出ようとしたら
成瀬 泉
龍友くんっ…!
急いでドアを開けて僕を見る泉ちゃん。
数原龍友
え、どうしたん?
成瀬 泉
だって、今日最後だし…
その言葉、1番聞きたくなかったなぁ…


最後


嫌いな言葉。


けど、出会いにはきっと最後が付き物やで。
成瀬 泉
私、今日のお昼に空港向かう。
数原龍友
…結構早いねんな。
成瀬 泉
うん、割と。
この沈黙を僕はいつものテンションで貫き通そうとするが


やっぱ、耐えられへん。


寂しい。


行って欲しくない。


屋上におって僕が来たら笑ってて欲しいねん。
柵にもたれかかって
数原龍友
あ ~ あ、寂しなるわぁ!
寂しさを紛らわすかのように大きな声で言った。
成瀬 泉
うん、私もだよ。龍友くん。
ああ、両思いなのに、


どこか泉ちゃんを否定してしまうような言い方やけど
隣にくる泉ちゃんを見て
数原龍友
ほんまに行ってまうん?
意味わからない事聞いた。
成瀬 泉
うん、行くよ。
数原龍友
もう、、会えへんの?
成瀬 泉
…会えるよ。いつか。
数原龍友
ほんま?
成瀬 泉
龍友くんがまだ私に気持ちがあったらの話だね。
そんなの、あるに決まってる。


だって好きなのに付き合えない恋って諦めつかへん。


まだ好きなのに。


って、逆に諦めつかへん!!
数原龍友
僕が卒業したら迎えに行く。
成瀬 泉
ふふっ、カッコイイことしてくれるじゃん。
数原龍友
やろ?…やでさ、これ。
成瀬 泉
そうえば私達交換してなかったね。
LINEじゃない。


電話番号。
数原龍友
寂しくなったら掛けてきてや?
僕はいつでもウェルカムやで。
成瀬 泉
うん、ありがとう。
そういう泉ちゃんの目に涙が溜まる。
数原龍友
ねぇ、泣かんといてよ。
僕の指で泉ちゃんの涙を拭く。


前にも…あなたにした記憶が蘇る。


ん?


なぜに?
成瀬 泉
ありがとう、明日回りたかった。
数原龍友
ほんまそれ。行きたかったなぁ、
成瀬 泉
だからさ、お願い!
泉ちゃんは僕の顔の前で手を合わせる。









" あなたちゃんと、一緒に回ってあげて "










予想外なお願いでびっくり。
数原龍友
なんでなん?
成瀬 泉
いいからっ。お願い?
数原龍友
お、ぅ…、分かった。
理由は知らないが泉ちゃんの最後のお願いとして受け取ろう。