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第58話

やっと
龍友side
あれから僕は卒業して就職した。
もちろん、泉ちゃんの元へ行く。
事前にもらっとった電話番号に電話をかけて
数原龍友
喫茶店で待ってるわ。
成瀬 泉
うん!
泉ちゃん大人っぽくなってるやろな。


あれからさらに増したら凄いやろ。
僕が先に来た。


席を確保し、待つ。
すると、店内から見えた大人びた女性。
僕の視線に気づいた彼女は手を振って僕に気づいた。
はぁ。
成瀬 泉
龍友くんっ…
やっぱ、想像はたしかに当たっとった。


けど、僕の心には泉ちゃんは居なくなってて
数原龍友
…僕、やっと気づいたって言うか…
成瀬 泉
え…?
数原龍友
当たり前やと思ってたものが無くなったら困る。
成瀬 泉
うん…?
数原龍友
それと一緒なのがあなたやった。
成瀬 泉
それって…もしかして?
数原龍友
ごめん、泉ちゃん。
あん時、迎えに行くとか言っといて
来てみたらこれやとか呆れるよな…
僕はあなたが好き。


多分、気づかないうちに恋が芽生えてたと思う。
成瀬 泉
うん、呆れた!
数原龍友
ほんま、ごめん…
成瀬 泉
だけど、やっと自分の気持ちに
気づいてくれたなら私はそれで嬉しいよ。
数原龍友
え?
成瀬 泉
だって龍友くんわかりやすいんだもん。
知らないフリする方が難しい…
数原龍友
ごめ…
成瀬 泉
謝んないで?
私、何とも思ってないよ。
ただ好きだったな、っていう思い出。
そういう泉ちゃんの目は赤くなってて
数原龍友
…ああ。ごめん。
成瀬 泉
よしっ、なら、帰るね。
立ち上がって
またね


それだけ残して出ていった泉ちゃん。
好きやった。ずっと。


やけど、気づいてしまったんや。


自分の気持ちに。
僕はあいつがおらへんとダメや。


隣におるのはあなただけ。


前にも後にもそう。
あの笑顔が大好きや。
早く、伝えたい。


待っとって。


って待たせるにはあかん。
.
って言うのが過去。
今はと言うと
数原龍友
ホンマにあっとるやろうか。
僕、あなたらしき人を見つけてしまってん。
その瞬間、心臓ドッカン。
何度かマンションで会うてん、


めっちゃあっちも見てくるし


あなたなんかなぁ、って思うけど


違ったら恥ずかしいやん?


それに、あなたはボブじゃないし。
仕事から終えてマンションの前に来ると


思い出してしまうあなたらしき人。
会ってしまった時になんて言えばいいか分からなくなる。


やで、ちょっと緊張すんねんなぁ…
数原龍友
よしっ…
ポストを開くと
ずっと溜まってたチラシや手紙。
数原龍友
あ ~ あ ~ 。
下に散らばる。


ほんま、こんな日にやめて欲しいわ。


ため息を零しながら拾い集める。
そしたら、


" 大丈夫…ですか? "


僕の聞き慣れた声が聞こえて
パッと上向いたら
数原龍友
…やっぱ、似てるわ。
あなたにしか見えなくて
あなた

え?

数原龍友
いやっ、同級生に似てるなぁって。
何喋ってんやろ。


あほか。


他人かもしれへんのにこんな諸事情話してもうて
あなた

龍友…?

かき集める手が止まる。


え…?


今、なんて…?
立ち上がって彼女を見ると


やっぱ、あなたで
数原龍友
あなた…なんか…
あなた

うんっ、そうだよ!

数原龍友
ほんま!?
あなた

うん!

泣き崩れるあなたを抱き締めた。


やっと会えた。


会いたかった人に会えたこの喜び。
数原龍友
元気にしとった?
あなた

…龍友がいなくてちょっと寂しかった。

数原龍友
お前っ、可愛いこと言うなよ。
あなた

でも、会えて嬉しい…

数原龍友
僕も。
やっば。


こんな運命的な再開ある?


たまたまマンションが同じですれ違っただけなのに


お互い意識してた。


こんな漫画みたいなシチュエーションしんじられへん。
僕の腕の中には僕の大好きな笑顔。
数原龍友
てか!髪!
あなた

うん、切ったよ。

やでや。


髪、切ったの知らへんかったで。
イメージ変わった。


めっちゃ…かわいい…