無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第34話

失恋の矢
あなた

え?どういうこと!?

数原龍友
本人から聞いてん。
さっきとは違う声のトーン。


やっぱ、悲しみが伝わる。
あなた

泉さんが?

数原龍友
うん。
なんだ、言ったんだ…


ならこんな緊張すること無かったのに…
数原龍友
好きって言った。



一瞬フリーズ。
あなた

えっ…

数原龍友
その時、転校について聞いた。
あなた

気持ち伝えられたんだね。

数原龍友
あぁ、
付き合ったのかな。


まって、私、泣きそうになってる、


今日や今までの思い出を思い返してたら涙が…
数原龍友
なんで泣いてんねん。
あなた

…なんでもないっ。

数原龍友
なんでもなくないやろ。
そう言って私の目の前に立ち溢れる涙を


龍友の親指で拭き取ってくれた。
優しいその感触。


いつまでも残るようで寂しかった。
数原龍友
付き合ってへんよ。
その言葉を聞いて嬉しさ半分、疑問半分。
あなた

なんで?

数原龍友
大切な人作ったら辛くなるからやって。
あなた

数原龍友
それってさ、勘違いじゃないよな…?
夕日に照らされて綺麗に映る龍友。
うん、勘違いじゃないよ。


完璧、思い通じ合ってたよ。
そう言えず、無言で頷いた。
数原龍友
…そっか、よかった。
微笑む龍友。


私の思いは通じなかった。


龍友の思いには繋がらなかった。
数原龍友
高校卒業したらもう一度会いに行こうと思う。
あなた

え?

数原龍友
お互いの気持ち通じあってんのにそのまま終わるとか気持ち悪いし、嫌やで。
それってずっと私には希望がないってこと?


もう、私を見てくれない。


隣にいてくれない?
数原龍友
あなた、いい?
あなた

…なんでっ…私に聞くのよ…

数原龍友
だってあなたは、大切な友達やろ?
最後まで突き刺してくる失恋の矢。
あなた

…友達、だね。

数原龍友
いい?
私だって、龍友に後悔してほしくなくて転校のことも


言ったんだし、


元はと言えば龍友が幸せならそれでいいって。
あなた

行ってらっしゃい。龍友。

過去最高の失恋。
数原龍友
ありがとう、あなた。
ポンと頭に乗せた龍友の手。


暖かくて大きい。
離れてもまだ乗っているようで
数原龍友
よし、帰ろ。
あなた

うん。

私、これから何を励みに生きていこう。


ずっと龍友がいたら頑張れたのに。
龍友がいなくなっちゃったらもう頑張れない。
私の中で何かが失った。