部屋のソファに座って同窓会のハガキをマジマジと見た。
本物だ…
こういうのよく漫画で見るじゃん!!
同窓会に誘われて…
そこから始まる…恋っ…的な?笑
あ、日時…っと、
" 9月29日 "
その時は仕事休まなきゃ…
はぁ、舞い上がる。
また、みんなに会えるよ!
その夜はテンションが上がりっぱなしで
あまり深く眠れなかった。
.
変わらない朝のルーティーン。
起きて
歯を磨いて
キッチンにたち
前だったお母さんの役目を一人でする。
そして、着替えて
メイク、髪の毛をして
余った時間は紅茶を入れるの。
今日はすごく早く起きてしまった。
9時に出勤の私だが、今、7時半。
ちょっとでも寝れるし…
ん、どうしようか。
タイマーセットする?
でも、起きられなかったら?
そんな、葛藤をしてたらいつの間にか夢の中で
目を覚ましたのは
私は飛び起きてもう一度髪メイクを整えてカバンを持つ。
急げっ…!
ドアを開けた瞬間。
な、なんで…いる…の?
私、突然過ぎてわけわかんない。
私に逢いに来てくれたんじゃない。
スーツを着て朝帰りってところなのか…?
朝帰り…?
ん?
気づいた時には龍友はいなくて幻覚だったかな…
なんて疑うも、あの龍友の香りはそうだ。
でも、なんで無視しちゃうんだろ。
会えたのに…
" 待っとって "
そう言ったじゃない。
朝からちょっと悔しい。
いやいや!!!
そんなこと言ってられない!私!
猛ダッシュで走り店内にゆ ~ っくり入る。
素早く更衣室に行こうとした時。
がっしり掴まれた腕。
はぁぁぁぁぁぁあ!
やばい。
説教だ。
カウンターを見ると常連さん。
素早く着替えて
ここでこのお客様がいなかったら今頃私は説教だった。
ん、待てよ?
この接客が終われば…?
説教…?
いつも通り他愛のない会話を弾ませる中
" チリンチリン "
スマートに接客する涼太くん。
女性から大人気。
その上、技術面も凄いし本当に尊敬する。
カウンターで聞こえてくる案内。
カットとカラーだって。
女性だろうな。
涼太くんが私の隣を使うらしい。
やだなぁ、差が分かっちゃう。
どうぞ、と涼太くんがお連れした方。
私とお客様の目と目が合う瞬間。
息が止まりそうだった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。