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第17話

プライド
玲於side
佐野玲於
やっべぇ…
あなたに寝室に連れてこられてまじニヤつきそうだった。


この感じどう考えても誘ってるにしか思えなかったよ?


後ろ姿とかまじ可愛すぎて…って、はぁ。
舞い上がっては落ちる。


そんな現実との戦い。
隣で   好きな子  が俺のために作ってくれている。


と考えてみると悪くない。


むしろあり。
あなた

玲於 ~ 。

そう俺を呼ぶあなた。
佐野玲於
ん。
だるそうに返事すると
チラッとドアを開けて


" 大丈夫? "


と、聞いてくれてその姿にもまたぞっこん。
あなた

お粥作ったよ。

佐野玲於
…まじ
あなた

まじ。

ニコッと笑うあなた。


いつからだろうか。


こんなにあなたにハマってしまったのは。
あなた

はぁい、お粥!

佐野玲於
まあまあの出来。
あなた

見た目はまあまあかも
しれないけど味は美味しい…はず。

佐野玲於
ん。
あなた

え?

よく見る漫画のシチュエーションを今体験…
佐野玲於
食べさせて。
あなた

じ、自分で食べなよ!

佐野玲於
え?俺、病人。
病人を使えば納得してスプーンを手にしお粥を掬う。
そしてその手が俺に向いた時、


自分から仕向けたのにドキドキしちゃって…
目を瞑った。
ぱっと開けるとあなたがクスクス笑ってて
あなた

…熱い?

佐野玲於
いや…
あなた

目なんか瞑って熱いのかと思った!

佐野玲於
ああ…まぁ…猫舌だからよ。
なんかあなたといると余計に熱上がりそう
あなた

知ってる。

佐野玲於
あなた、俺が食べたら帰れ。
皿はシンクんなか入れといて。
あなた

洗い物ぐらいするよ?

佐野玲於
いいから。寝れないし。
いて欲しい。けど。


我慢。
あなた

わかった。早く治してよ!

ドア付近で俺を指さす。
佐野玲於
おう。
あなた

またね!

佐野玲於
またな。
ガチャとドアの音がして一人だということを味わう。
ベッドサイドにはあなたが作ってくれたお粥。
にやけてしまわないように自分の口を片手で抑える。
けど、一つ気に食わないこと。
今日の昼。


俺が熱でぶっ倒れそうになったとき。


アイツにも運んでもらったこと。


もちろん感謝はしているが…変なプライドが邪魔する。
カッコわりぃなぁとか…
運んでくれるならあなたが良かったなぁとか…
欲張りなことばっかだけど。
早く、俺に向かないか ~ ね、


叶う要素は1ミリも無く
ただ、鼻で笑うことしかできなかった。