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第3話

矛盾
学校に着けばもちろん、人は数人。


いても、真面目さんばかり。
あなた

ねぇ ~ 、今日も行くの?

数原龍友
当たり前やん!
なんの為に早起きしてると思ってんの。
ゴリゴリ関西弁の龍友。


実は親の都合で引っ越してきた転校生なのだ。


高一の冬。


私の隣にやってきた彼は私の心を次々と奪っていく。


罪深い男だ。
そして、今現在。


残念なことに。


2個隣のクラス。
クラス表見た時は本当に泣きそうだったなぁ。


舞にずっと慰めてもらっていたなぁ。なんて。


今思えば可愛い話。
数原龍友
あなたっ、
遅いわ、と私の手を取る龍友。
私はビックリして龍友の手を離した。
数原龍友
お、どしたん?
あなた

い、や…なんでもない。

数原龍友
ふん、ならええ。
行くで、と私の前を歩く。


大きい背中。
抱き着いてやりたい。


ギュッて。


そんな妄想を膨らませてると


ドスッとぶつかった。
あなた

ちょっ、龍友、

数原龍友
もう流れてんで!?
あなた

へ!?

数原龍友
急げ急げ!!
またもや、私の手を取り走り出す。


お ~ い、私ほぼ引きずられてるようなもんだよ?


足速いんだもん、龍友。
私達のいつもの行き先とは。
長い階段を登った先。


屋上。


の前の階段。
数原龍友
ふぅ、間に合った。
あなた

殺す気か。馬鹿。

龍友の肩をチョップ。
数原龍友
ごめんごめん。
私のことなんてなんとも思っていないんだ。


今の反応。


じっと屋上前のドアから覗いてるだけ。
屋上では綺麗なフルートの音色が鳴り響いている。
目的はこれ。
私は1番上の段に腰を掛けて龍友を見上げる。


私なんかこれっぽっちも視野に入れてくれない。


あの子ばっか。
数原龍友
名前、なんて言うんやろ…
ほんまに綺麗な子やなぁ…
きっと心の中で呟いていた声が本当の声となって出てきている。


しまえっ。


何度も何度もそう思ってきたが


龍友の真剣な眼差しを見てたら


応援、しなきゃな


って思わせられるんだ。
あなた

いい加減名前聞きなよ。

数原龍友
え!無理無理!
何年生かも知らへんのやで!?
あなた

だから、今聞けば?ってこと。

数原龍友
あんな、あなた、お前は馬鹿か?
よくテレビで見る出〇哲朗の真似、頭に指をさす。
数原龍友
あんな美人に気安く話しかけれへんて!
あなた

そんなの行動しないと始まらないよ。

馬鹿だなぁ…私。


好きならアドバイスなんか適当にしちゃえばいいのに。
数原龍友
ん ~ 、まぁ、そうやけどなぁ…
龍友だから


適当には済ませたくないんだな。
あなた

私は龍友の見方だよ。

数原龍友
…おしっ、そう言ってくれるで僕行ってくるわ。
あなた

え?、今!?

数原龍友
あなたが行け言うたんやろ!
あなた

言ったけど…って、

ばっとドアを開けて進んでいく。


行かないで、


そう願っても叶わないもの。


ふわっと香りだけ残して行った。
ゆっくり閉まる扉をこの目で追い、


ドアの窓から覗くと


嬉しそうな龍友の顔。


私から見ても美人な人。
そんな二人の間には何か触れては行けないものを感じて
その場から立ち去った。
あなた

ずるいなぁ、、龍友は。

私の心を掴んでは急に突き放す。
私、苦しい。


けど、こうして一緒にいられるのがいい。


そう思っている自分もいる。
まさに、矛盾。


そのものだ。