第57話

仮面
443
2021/09/08 10:15
千頭 慎次郎
千頭 慎次郎
本当に親なのか……?



その時に、前世でのあの記憶…
あのいじめられてたころのあの記憶が蘇ってきて、吐き気がしてきました。
(なまえ)
あなた
うっ……
久武 忍
久武 忍
大丈夫?
(なまえ)
あなた
う、うん……
うぅ……



「恵くん、大丈夫?恵くん……」
内藤 鈴
内藤 鈴
そっか……
わかった気がする
恵くんは、知くんにヒーローの姿を見せて励ましたかった
この状況の中で……
別役 弘香
別役 弘香
竜がなぜ強いのか?
『U』のボディシェアリング技術が隠されたもう一人の自分を明らかにする装置なら、この抑圧された状況こそが強さに接続されたんだ
ベルになった鈴とや、あなたのOZアカウント名になったあなたちゃんと同じように……
恵
………?
内藤 鈴
内藤 鈴
……私が、見える?……声が聞こえる?今、見てたよ
全部……
大丈夫
もう心配ない
私、あなたのところに行きたい
教えて
そこはどこ?教えてくれたら
恵
お前、誰だ?
別役 弘香
別役 弘香
リアルじゃ初対面だよ!!
内藤 鈴
内藤 鈴
あ、私、ベル……、だよ……
(なまえ)
あなた
私、あなたのOZアカウント名……
知
……ベル!あなたのOZアカウント名!
恵
そんな訳ないだろ



「ほら見ろ、ホントだろ?」
「ヤベエ、暴力の現場!」
「警察に通報だ!」
恵
あんたも、人の秘密を覗き見して笑いたい人?
内藤 鈴
内藤 鈴
違う……
恵
今の見てどう?人が苦しんでるの見て、楽しんだかい?
内藤 鈴
内藤 鈴
違う!!
……私、あなたたちの力になりたい
だから通話ボタンを押した
助けたいよ
何か助けになることが私に
恵
助ける?どうやって?
内藤 鈴
内藤 鈴
…………!
恵
助ける。助ける。助ける。
今まで何度も聞いた。お父さんとよく話しますお父様と話し合いました。お父様はよくわかってくださいました。
でも、どうにもならなかった
助ける。助ける。助ける。ねえ、なのに、何ができるっていうの?
内藤 鈴
内藤 鈴
…………!
恵
助ける。助ける。助ける
何も知らないくせに
助ける。助ける。助ける
口先だけなら何だって言える
なのに助ける。助ける。
あなたたちを助けたいの
あなたたちの力になりたいの
助ける。助ける。助ける
哀れんで泣く。同情で泣く。でも結局何も変わらない
恵
助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける助ける!
うんざりなんだよ!!
もう出て行けっ!!


ブチッ
ツーーツーー
内藤 鈴
内藤 鈴
恵くん、ねえ、返事して!
別役 弘香
別役 弘香
もう切れてる
内藤 鈴
内藤 鈴
どこにいるの!?返事して!
別役 弘香
別役 弘香
信用されてないんだよ!!
……どこにいるかなんて、絶対教えないよ
渡辺 瑠果
渡辺 瑠果
どうしたらいいの……?
喜多さん
喜多さん
どうしたら……
久武 忍
久武 忍
笑顔のままで、歌う
内藤 鈴
内藤 鈴
…………!?



「ベルとあなたのOZアカウント名のために場所を空けろ!!」

「歌って」
「ベル」
「あなたのOZアカウント名」
「歌って」
「ベル」
「あなたのOZアカウント名」
「お願い」
「歌って……」



ジャスティン
ジャスティン
よく見ていろ
彼女たちが歌えば奴は来る
以前もそうだった
奴は必ず来る
必ず……!!
_Bell@ベル_
Bellベル
……………
久武 忍
久武 忍
ベルじゃなく、鈴のままの姿で呼びかける
別役 弘香
別役 弘香
はあ!?
ちょっと何言ってんの、しのぶくん!!
久武 忍
久武 忍
もう一度連絡を取る方法は、それしかないと思う
別役 弘香
別役 弘香
ねえ何言ってんの!?
それがどういうことかわかってる!?鈴やあなたちゃんが今まで積み上げてきたものが全部ゼロになっちゃうんだよ!
内藤 鈴
内藤 鈴
ああっ……!!
久武 忍
久武 忍
でも信用してもらうには、それしかない
(なまえ)
あなた
……たしかにそうかもしれない……
別役 弘香
別役 弘香
鈴!!あなたちゃん!!あんたたち今まで何のためにやってきたの!?
昔のダメな自分に戻っていいの!?元の泣いてばかりいる自分に戻っていいの!?それでもいいの!?
内藤 鈴
内藤 鈴
ううううううううう!!あああああああああ!!
久武 忍
久武 忍
彼らは自分の正体を事実上明かしてしまっている
鈴やあなたが仮面をつけたままで、彼らに一体何ができるの?
素顔を隠したままで、何が伝わるっていうの?
ジャスティン
ジャスティン
ええい!なぜ歌わない!?くそっ!!


「あっ!?」
ジャスティン
ジャスティン
歌え!!
歌って、醜い竜を引き寄せろ!!
歌えっ!!うっ!!何をする!?
_Bell@ベル_
Bellベル
光を放て!
ジャスティン
ジャスティン
なに!?
(なまえ)
あなた
聞こえなかった?
_Bell@ベル_
Bellベル
わたしたちに、その光を放て!!
ナツキ
ナツキ
あなたのOZアカウント名……!?ベル……!?本気で言ってるの…!?



「何だ……?」
ジャスティン
ジャスティン
バカな!?自分でアンベイルする奴などいない!!



ブウウウウウウウン……




《通常なら、デバイスで読み取られた生体情報は、特殊なプロセスを経て登録したAsに変換されます
ですがこの光は、その変換を一切無効にしてしまう
オリジンそのものがダイレクトに『U』の空間上に描写されてしまう
こらがアンベイルのしくみです______》




「あ……!」

「きゃああああっ……!!」

「な……」

「なんだあれは……!?」


「ベルとあなたのOZアカウント名の、オリジン……」


「全然違う……」

「そばかすは同じだが」

「デバイスがスキャンしたオリジンの正体情報と衣服をダイレクトに描写してるいるんだ」

「あ、でもあなたのOZアカウント名は理想通り」
ヒロちゃん
ヒロちゃん
ああっ……!!なんてことを……!!
内藤 鈴
内藤 鈴
……………!!


「ベルとあなたのOZアカウント名がアンベイルされた?」

「誰がアンベイルしたの?」

「いや、自分でだ」

「自分!?」

「何のために!?」
ペギースー
ペギースー
ベル……あなたのOZアカウント名……
こんな普通の娘だったなんて……
あたしと、一緒じゃん
別役 弘香
別役 弘香
必死に守ってきた私たちの秘密が……
久武 忍
久武 忍
曲流すアプリって、これ?
別役 弘香
別役 弘香
ハッ!?やめてっ!!
久武 忍
久武 忍
鈴、あなた