第51話

竜の城
481
2021/09/07 04:05
別役 弘香
別役 弘香
筒井おばあちゃん
『ごはんとおかず』ふたつねー


「はいよー」




「売名行為だなんて根も葉もない噂だ
私は、最愛の人を事故で亡くし、今も深い哀しみの中にいる
恋人があった傷と同じ場所に、タトゥーを入れたんだ」
内藤 鈴
内藤 鈴
へぇ〜っ
みんな、人には言えない秘密があるんだねぇ
別役 弘香
別役 弘香
おめねたいな
そう思い込ませてもっと大きな秘密があるんだよ
内藤 鈴
内藤 鈴
疑り深い
別役 弘香
別役 弘香
当たり前じゃん
問題は本当に隠してるのは何かってこと
内藤 鈴
内藤 鈴
誰にでも秘密はあるよ
(なまえ)
あなた
そうそう!私にもあるよ大きな秘密が
別役 弘香
別役 弘香
鈴もそうじゃん
内藤 鈴
内藤 鈴
ヒロちゃんだって
別役 弘香
別役 弘香
わたし?秘密なんかないよ
内藤 鈴
内藤 鈴
だったらヒロちゃんのスマホの待ち受けって
別役 弘香
別役 弘香
ちょっちょっちょっちょっ
(なまえ)
あなた
え?なになに?
内藤 鈴
内藤 鈴
寺田先生、物理の
(なまえ)
あなた
ああ〜!!
あの人!
別役 弘香
別役 弘香
ちょっとこんなとこでやめてよもー



「はい、ごはんとおかず」
別役 弘香
別役 弘香
べ、別に先生からしたらわたしなんか路傍の石だよ
お父さんやお母さんには絶対言わないでよ
わたしのこと、いい子だった信じ込んでるんだから
内藤 鈴
内藤 鈴
言わないよ
別役 弘香
別役 弘香
もしバレたらお母さん泡吹いてしんじゃうかも
こないだもさぁ、あ___
(なまえ)
あなた
……
別役 弘香
別役 弘香
______ごめん
内藤 鈴
内藤 鈴
ううん
別役 弘香
別役 弘香
ホントゴメン
内藤 鈴
内藤 鈴
そうじゃない
ヒロちゃん、ちゃんとお父さんやお母さんと話してるんだな、って思って
うち逆
おかあさんが死んでお父さんとふたりなのに、家でほとんど話さない
別役 弘香
別役 弘香
……わかってるよ
だからつきあってんじゃん
ほら、しょんぼりしてないで食べよ
(なまえ)
あなた
でもなんか、鈴ちゃんの気持ちわかる
お母さんから離れて、お父さん死んで、お姉ちゃんと弟とも離れて、もー、私1人だよ私の家族。
内藤 鈴
内藤 鈴
え?健二さんは……?
(なまえ)
あなた
あ。
内藤 鈴
内藤 鈴
えーっと…?
(なまえ)
あなた
健二君はなんというかっお父さんというか、義理のお父さんというかっ!
決して、私の彼氏とか、私が過去からタイムスリップして、あの人は現代の私の夫とかじゃないからね!
別役 弘香
別役 弘香
へたな誤魔化し方
内藤 鈴
内藤 鈴
すぐわかっちゃう
ていうか、語彙力がなさすぎて意味が伝わんない
別役 弘香
別役 弘香
おばあちゃん!そうめんふたつ追加!!



「はいよー」
_Bell@ベル_
Bellベル
あっ
……ホントにこんな廃墟に『城』なんてあるの?
別役 弘香
別役 弘香
今度は間違いないって!
_Bell@ベル_
Bellベル
じゃあなんでついてきてくれないの?
別役 弘香
別役 弘香
寺田先生の補講
あとで録画見ておくから
じゃ!
_Bell@ベル_
Bellベル
もうっ……
(なまえ)
あなた
まあまあ



「探シ物デスカ?」
_Bell@ベル_
Bellベル
……だあれ?

「ワタシハ、A・I
何デモワカリマス」
_Bell@ベル_
Bellベル
……お城を探しているの
(なまえ)
あなた
どこにあるか知らない?


「ソウダト思ッタ」
_Bell@ベル_
Bellベル
え……?
(なまえ)
あなた
風景が変わった…
_Bell@ベル_
Bellベル
……ここに?
あ、待って
(なまえ)
あなた
あ、見失った……
_Bell@ベル_
Bellベル
どこ……?
(なまえ)
あなた
とにかく行こう
_Bell@ベル_
Bellベル
ハァ……ハァ………
(なまえ)
あなた
……
_Bell@ベル_
Bellベル
ハァ……ハァ………
(なまえ)
あなた
暑い…


「オ困リデスカ?」
_Bell@ベル_
Bellベル
……あ
(なまえ)
あなた
さっきの子にそっくり……
_Bell@ベル_
Bellベル
……お城を探してるので



「ソウダト思ッタ
アナタタチダケニ、教エマス」
_Bell@ベル_
Bellベル
あの……
(なまえ)
あなた
ちょ、ちょっと……
_Bell@ベル_
Bellベル
ハァ……ハァ………
ハァ……ハァ………どこ……?



「オ困リデスカ?」
_Bell@ベル_
Bellベル
え?
(なまえ)
あなた
また…?


「オ城ノ場所デスネ?他ノ人ニハ内緒デスヨ」


_Bell@ベル_
Bellベル
あ、待って!
あ!どこ、ここ?
(なまえ)
あなた
どこ…?どこ…?
_Bell@ベル_
Bellベル
何も見えない!ああ……



「ばかダナ、騙サレテ」
_Bell@ベル_
Bellベル
……え!?
(なまえ)
あなた
天使…?
_Bell@ベル_
Bellベル
……あ
天使
天使
ソレジャ、イツマデ経ッテモ見ツカラナイヨ
_Bell@ベル_
Bellベル
あなた……、お城を知っているの?
天使
天使
ソレヨリ、僕ト、遊ボウヨ
サア、コノ道ヲ、ツイテ来テ
_Bell@ベル_
Bellベル
あ……待って…………!!
(なまえ)
あなた
どこ行くの…?
_Bell@ベル_
Bellベル
……城………!!
(なまえ)
あなた
ヒロちゃんの言う通り…
竜の城なの…?




ギギギ………


ギギギギギ……
_Bell@ベル_
Bellベル
誰かいますか?
(なまえ)
あなた
人の気配がない…
_Bell@ベル_
Bellベル
わああ……
天使
天使
早ク
「何デ入ッテ来タノ?」


「邪魔シテヤッタノニ……」


「ドウシヨウ?」


「ゴ主人様ニ、怒ラレル……」
(なまえ)
あなた
あ、バラ…?
_Bell@ベル_
Bellベル
………きれい
天使
天使
ボクガ、育テタヨ
秘密ノ、バラ……
_Bell@ベル_
Bellベル
秘密?
秘密ってどんな?
(なまえ)
あなた
離れて
_Bell@ベル_
Bellベル
え?
(なまえ)
あなた
いいから離れて
_Bell@ベル_
Bellベル
どうし……
_Bell@ベル_
Bellベル
ハッ!?
竜
ナゼココニイル!?
_Bell@ベル_
Bellベル
あ……!
竜
ナゼ勝手ニ入ッタ!?
_Bell@ベル_
Bellベル
それは……、彼に導かれて……
竜
出テ行ケ!!
_Bell@ベル_
Bellベル
でも……
竜
出テ行ケ!!
(なまえ)
あなた
……………



その時は、恐怖なんて、微塵も感じませんでした。



そんなことより、前世でのあの、家族が殺された、あの風景の方が、怖かったから。



それより、今は、鈴ちゃんの、この、恐怖を、どうやって乗り越えるのか、試したかったからなのかもしれません。
_Bell@ベル_
Bellベル
……待って!
本当はわたし、あなたに聞きたいことがあって来た!!
あなたは、誰?あなたは……?
(なまえ)
あなた
無視……聞く耳を持たないの…
_Bell@ベル_
Bellベル
ねえ、答えて!
竜
出テ行カナイト、嚙ミ砕ク!!



「クーン、クーン」
(なまえ)
あなた
あ、あなた……
竜
ドコヘ行ク……?
天使
天使
クーン……クーン……
竜
待ッテ……
(なまえ)
あなた
なんで、竜が、あの天使を追いかけるの……?
あ、ベル、私たちも追いかけよう
_Bell@ベル_
Bellベル
うん!
竜
待ッテ……
天使
天使
とらぶる……?ネエ、とらぶる……?
竜
違ウ
大丈夫
モウ、大丈夫ダカラ……
(なまえ)
あなた
優しい……?
_Bell@ベル_
Bellベル
……どっち?
竜
…………?
_Bell@ベル_
Bellベル
あなたの、本当の姿は、どっち?
竜
…………
_Bell@ベル_
Bellベル
待って!
(なまえ)
あなた
待って!!
_Bell@ベル_
Bellベル
待って!!



バン
_Bell@ベル_
Bellベル
………




私たちは、閉ざされた扉に手をついて、途方に暮れることしかありませんでした。



竜____________
その本当の姿を、想いながら