🐥🐰「ただいまぁ〜……」
１２時前に僕たちはバイトを終え、家にかえりついた。
🐯「おかえりなさい！ご飯今できたよ！」
🐰「うわぁ今日はハンバーグですか！最高ですね！ジミニヒョン、早く食べましょうよ！」
ばたばたとせわしなく靴を脱ぎ捨てグガが中へ入っていく。
🐥「はいはい〜」
食卓につく。3人の男が使うには小さ過ぎる丸い机にぎゅうぎゅう詰めに座る。

🐰「今日はねぇ体育の授業で学年で1番になったんですよ！」
🐥「うちのグガは運動神経と顔で学校中で有名だからね〜」
🐯「頭の悪さでも有名なんでしょㅋㅋ」
🐰「僕は勉強やってないだけなんです！やればできる子なんですから！」

🐯「…ジミナ泣いてるの？」
🐥「…え？」
僕は自分の頬に触れる。今まで気づかなかったが勝手に涙が流れていた。
🐥「……幸せだから…かなぁ…？」
堪えれば堪えようとするど流れてくる。
僕らの親はろくな人間じゃなかった。僕とグガは腹違いの兄弟だ。子供の面倒もみずに遊びまわり勝手に死んだ。親戚の中でも邪魔者だった僕たちは追い出されるように地元から遠く離れた今の学校にやってきた。だから、、、
🐰「テヒョニヒョン…僕らこんな風にお互い以外の人と暮らしたことなくて…。ｸﾞｽｯ…幸せをくれてありがとうございます。」
僕の涙が移ったのかグガも泣き出してしまった。
🐯「泣かないで…僕も初めてなんだ。こんな幸せなときを過ごせるのは…だから…こちらこそありがとう…」
テヒョナは薄く、儚い笑みを浮かべた。
静かに時が流れる。

🐥「テヒョナも一緒に今度遊びに行こうよ」
僕はほっぺたを自分のぺちぺちと叩く。こんなしんみりした空気は嫌だ。
🐯「え？」
驚いた顔を見せる。喜び半分、戸惑い半分といった不思議な表情だった。
🐰「いいですね！服買いに行きましょう！」
グガは両手をパチパチと合わせ目を輝かせる。
🐯「いや…僕は…」
🐥「全然外でてないじゃん。健康に良くないよ。それにいつも美味しいご飯作ってくれてるし、お礼がしたいんだよ。」
🐯「…うん…行く…行こう」
テヒョナは口を四角にあけにこりと笑った。






４日後…

🐰「出発進行ー！」
🐥「ほら、はしゃぎすぎない！」
🐰「だって初めてテヒョナヒョンと買い物ですよ！早くいきましょっ！ね！テヒョナヒョン！」
グガはテヒョナの手を握りぐいぐいとひっぱっていく。
🐯「もぉー、そんなに急がなくてもいいじゃんㅋㅋ」
テヒョナもまんざらでもないようだ。外にでると一際テヒョナの美貌が際立つ。グガも相当顔が整っており、道端で何度もスカウトされた経験があるが、そのグガの横にたっても負けずとも劣らない端正な顔立ちだ。
家の近くのショッピングモールへテヒョナの新しい服を探しにやってきた。
🐥「テヒョナ！こんな服似合うんじゃない？」
🐰「もう！テヒョナヒョンにはこの服がいいですよ！」
買い物を始めて早2時間。テヒョナの服探しは難航していた。原因は顔が良過ぎることだ。
🐯「喧嘩しないでよ〜　仲良くし……」
そこまでいいかけたところでテヒョナは手にしていた服を地面に落とした。
🐥「…？どうしたの、テヒョナ？」
テヒョナの落とした服を拾い上げテヒョナを見上げると、テヒョナは真っ青な顔で手が震え、過呼吸になりかけている。
🐰「大丈夫ですか？？！」
🐯「はｯ…はぁｯ…うぅ…」
その場にしゃがみ込むテヒョナ。しかし目だけはずっと一点を見つめている。その目線の先には…1人の屈強な男が。その男はこちらの様子に気づいたのかにやにやとうすら笑いを浮かべながらこちらに向かってきた。グガは懸命にテヒョナの背中をさすり声をかけている。僕はその男の前に立ち塞がった。










珍しくすっごい長編作になりました！
次回で終わりです🥲　なんか3人に感情移入してきちゃいました。