⚠️少し暴力的な過激な表現を含みます！














一ヶ月後…テヒョナは完全に僕らの生活の一部になっていた。年齢もどこに住んでいたのかもテヒョンという名前が本名かどうかさえわからないテヒョナに何故か僕らは心を開いている。それも彼の不思議な魅力が原因だろうか。

🐯「ジミナー、グガァ！朝ごはんできたよ！もう起きろ〜！」
テヒョナが僕らの眠る布団を蹴り上げる。
🐰「…んん……テヒョニヒョン…一緒に寝ましょお…」
両足でテヒョナを掴み布団の上に押し倒しじゃらけだす。
🐯「もぉ学校遅刻するだろ！」
2人でくすくすと笑い合う姿は本当の兄弟のようだ。部屋はテヒョナの用意した朝食の匂いで溢れ、窓から差し込んだ朝日が部屋をきらきらと照らし出す。こんなにゆっくり時間が過ぎるのはいつぶりだろう？
🐰「うわ！ジミナヒョン！もう３０分で朝礼始まりますよ！」
時計はすでに８時前。僕らはテヒョナのつくったサンドウィッチとコーヒーを詰め込み家を飛び出した。
🐥「今日も帰り遅くなるから先に寝ておいて！」
🐯「いってらっしゃーい！」
手を振りテヒョナは僕らを玄関から見送った。



🐥「テヒョナって何者なんだろう…」
🐰「またその話ですか！」
昼休み。屋上は2人しかおらず春風が頬を撫でるように流れていく。
🐰「僕は…ﾓｸﾞ…正直…テヒョナヒョンが誰でもいいんでふ…ﾓｸﾞﾓｸﾞ…ずっと家にいて欲しいんです…ッ‼︎ ゴホッ…ｺﾞﾎｯｯ…！」　
🐥「飲み込んでから話なよ……とにかくあの日あんなあざだらけで倒れてるのなんて事件の匂いしかしないんだよね」
🐰「ほんとテヒョナヒョンの作る料理美味しいですよね…あんな抜けた性格なのに家事全部完璧にこなすなんて」
グガは僕の話は全く頭に入ってこないみたいだ。

ﾋﾟﾛﾝｯ

僕のスマホが鳴る。テヒョナからだ。
🐯『ジャガイモとにんじん買ってきて！』
🐥「…テヒョナって僕らの家に来てから一回も外に出てないよね？」
🐰「確かにそうですね。休日買い物に出ようとしても絶対ついてこないです。」
そう。テヒョナは何かから隠れているんじゃないかと思うほど外を怖がる。昼間僕らのいないときはカーテンも閉め切っているみたいだし…。







🐯「い゛ｯ…// あ゛ぅｯ…」
真っ暗な室内。僕はただひたすら屈強な男達に犯されていた。
男「ほらお前顔と身体だけが取り柄なんだからもっと可愛く鳴けよ！」
小さなベットで両手を上で結ばれている僕に抵抗なんてできるわけもなく揺さぶられ喘ぐことしかできない。
モブ1「おい、薬の量が足りないんじゃないのか。」
視界の端にはすでにからになったアンプルがいくつも転がっている。
🐯「も…ｯこれ以上は…ぁ…/// はぁ…んｯ…//」
モブ2「おい、休憩するな！」
頬をぶたれる。頭の中がぐらぐらとゆれ気持ちが悪くなる。
モブ3「ほら、大好きな薬だぞ〜。これでぶっ飛べた方がお前も楽だろう？」
首に打たれた注射針から体の中に流れ込んでくる。
🐯「ぅ…ぉ゛え゛ｯ……」
突然気持ち悪さに襲われ吐いてしまった。もうベットはあらゆる液でぐちゃぐちゃになっている。
モブ2「こいつ吐きやがった！」
髪を掴まれ持ち上げられる。そして何度も何度も殴られた。

このままじゃ…死ぬ…誰か……助けて…



ジリリリリｯｯ…!‼︎

けたたましく目覚まし時計がなる。身体中が汗ばみ、凍えるように寒い。外はすでに夕日で赤く染まり出し、放課後、公園で遊ぶ子供達の声がきこえてくる。…今は何時だ？久しぶりに眠れたと思ったらまたこの夢だ。いつまでこの呪縛に囚われないといけないんだろう。
…あと少しだけ…僕が奴等に見つかるまではここでジミナとグガと過ごしたい。初めて僕を人間として扱ってくれた人たちだから。
🐯「2人のご飯作らなきゃ…」
僕は冷蔵庫をあけた。