動画編集するから、先寝てていいよ。彼はそう言ってパソコンに向き直った。
見てちゃダメ?と聞くとダメ。と返されてしまったので大人しくベットに入る。
編集、放送等で二人の時間が取れないのなんて今更言ったところで変わるわけでもないし、ちゃんと理解しているつもりだ。
そんな事を考えているうちに、眠りに落ちてしまった
もぞもぞと誰かがベットの中に入ってきて、目が覚めた。
そっち寄れと言われてしまったので少しだけ端に寄る
文句を言いながら身体を寄せてくる彼の体温が少し低くてびっくりしてしまった。
ん〜…とうごうごしながら身体を密着させて足も絡めてくる彼がなんだか猫みたいで笑ってしまった。
こうやって甘えてくるところは私にしか見せて無いのかなあ、と思うとなんだか彼の特別になれたように思えて、つい堪らなくなった目の前の彼に抱きついてみた
彼は何も言わなかったけど、やけにうるさい心臓の音が聞こえて嬉しくなって、抱きしめる力を少しキツくしたら彼も応えてくれた。
起こしてきたのはそっちなのになぁ、と思いながら彼の腕の中で目を閉じた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!