〜ネズ視点〜
はぁ?
いきなり緊急招集だと呼び出されてナックルジムまで来てみれば…
そもそもキバナに妹いたんですか?
いろいろとツッコミてぇですが…
とりあえず、
妹は欲しいからってできるモンじゃねーでしょう!?
コンコンコンッ
そう言うやつってなんですか
…まあ別に良いですけど
そういう、やる気を削ぐような事は言わねー方がいいのでは
すげぇ前じゃねーですか
部屋から出て行ってしまいました
あのぶっ飛んだ考えの男…ローズの事を話すと、つい
声のトーンが低くなっちまいますね
怖がらせてしまったのでしょうか…
誘拐じゃねーなら、マリィと同年代の子
どこで拾ってきたんですかねー
店のチョイス、映えに全振りし過ぎが原因じゃねーですか?
それは、真面目と言うか何というか…
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〜あなた視点〜
執務室を出て———
ナックルジムの裏手の路地…この辺なら誰も来ないよね?
頷くルカリオにイーブイの抱っこを代わって貰い、
キャプチャ・スタイラーの電源を入れた
さっき本部から緊急連絡が入って、急いで執務室出ちゃったけど…
不審に思われて無いよね??
うん、平気なはず…
それよりも早く緊急の内容を——
異常気象による海流の変化で、通常はホウエン付近にある
はずがガラル付近に来ているらしい
それを捕らえようとする多くのハンターと共に…
ルカリオ『あなた!』
私のパートナーのルカリオは波動を自由自在に扱えて、その力で人間の言葉を話すこともできる
まあ、私がポケモンと話せるから、ほとんど話さないけどね。今のも、普通の人からしたらただの鳴き声に聞こえるし
それより、仕事中に話かけてきたって事は…
キャプチャ・スタイラーの通信を切り、イーブイを抱えてルカリオの向かう方へと付いて行く
ルカリオ『通り近くの路地でポケモンが暴れかけている。数は1匹。抑えようとしたトレーナーとこっちに来る』
”ポケモンの種類は?“と聞こうとした時
ルカリオ『あなた、下がれ!』
角から女の子が飛び出して来た
もう少しでぶつかる所だった…って
驚いた女の子が転びそう!
間に合った… ひとまず、着地させた時
女の子が抱えていたポケモンが踠き出した
なるほど…暴れかけていたポケモンはモルペコで
そのモルペコは‘はらぺこもよう’になっている
ここまで分かると解決策も…
差し出したポフレを完食したモルペコは落ち着いてくれたみたい…良かった
マリィさんの方が少し跳ねたのが見えた
…何かに怖がっている?
あ——キバナさんとさっき話していたあの人…
うん、確かにマリィさんと似てる気がする
ずっと見られる気がするって…
なるほど、つまり…
要人警護って事か!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。