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(少しホラー表現あり。※このページは少しホラーだが、主がホラーがとても苦手なため、なかなか書かない。)
少女が居た。
でもただの少女とは言えない女の子。
重い病気を持っている。
でもそれを取れば普通の活発な女の子だ。
少女は重い病気を持っているが故に
母にも捨てられた。
父は病院で亡くなった。
同い年の友達なんて居ない。
でも決して暗いわけではない。
病気を持って生まれてきてしまっただけなのだから。
少女は5才。
病気を持って生まれただけなのに
周りから冷たい目を向けられてしまう。
容姿が違うから?
そんなもの知ったこっちゃない。
こんなに愛らしい女の子なのに
そんな女の子の恐らく唯一のお友達。
それが僕だ。
僕は友達がいないという訳でもないけど
容姿も頭も良くないけど
両親に暖かく育てて貰えたし
“普通”の男だ。
僕は。この子といつも病室でおしゃべりをしている
何気ない会話だ。
『きょうはあったかいね´`*』
『うん。明日も晴れるかな?』
『おにいちゃんはきょうなにたべた?』
『お魚食べたよ。君は何が好き?』
『わたしね!!はんばーぐがすき!!!』
『そっか。美味しいよね』
『きょうね。かんごしさんがね。ぐみくれたの!』
『良かったね。』
普通の会話。
おかしな所はない。
女の子も普通。
普通の女の子。
僕も。
『ねぇ。』
『おにいちゃん!いまからいっぱいききたいことあるの!』
『いいよ。どうしたの』
『わたしってヘン?』
『変じゃないよ。おかしくない』
『わたしのぱぱとしりあいだったの?』
『…しらないよ。』
『おなまえは…なんなの?』
『それは内緒。約束ね。』
『わかった!』
『あともういっこきいてもいい?』
『いいよ』
『いつになったらだっこしてくれる?』
『…まだ先かなぁ』
廊下に響く声。
『あそこの部屋の女の子。ずっと独り言を言ってるみたいよ。』
『これも病気かしらねぇ』
『そのせいでお母さんに捨てられたんですもの。』
『可哀想に』
僕は。
僕は“普通”の男さ。
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女の子は元々病気自体は持っていた。目が見えない。
父が交通事故で亡くなってからはショックからか何もいない場所で独り言を言っている。
そのせいで友達もできない。
そのような現象が苦手な母は治るまで病院においてくれと頼み込んでいた。
優しい父の幽霊のお話
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!