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第1話

【オルガとガンヒルト①】南凪自由学園の転校生
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2024/02/29 15:44
とある晴れた日の朝のこと。

南凪自由学園高等部にて…。
先生が転校生の存在を告げ、当の転校生である少女──オルガが勢いよく教室に入ってきた。
オルガ
オルガ
やっほー!はじめまして!
あたし、オルガっていいます!
その明るさと威勢の良さに、オルガは教室中の生徒たちの関心を引いた。
オルガ
オルガ
北欧出身で、将来の夢は世界の色んなところを旅することだよ!趣味は詩を考えること…とかかな!
オルガ
オルガ
あ、そうそう!中等部に妹がいるんだけど、そっちともよければ仲良くしてね!
オルガ
オルガ
みんな、よろしくね〜!
クラスメイトは大きな拍手をオルガに送った。
オルガ
オルガ
(うん、みんなに受け入れてもらえそう!…ガンヒルトはどうだろう……)
中等部ではというと…。
ガンヒルト
ガンヒルト
はじめまして、ガンヒルトです。
高等部に転校してきた姉さん──オルガをこの学校で1番にすることが目標です…
その発言に、生徒も先生もざわつく。
ガンヒルトはその様子を気にもせず、メガネをくいっと持ち上げて強い語気でこう放つ。
ガンヒルト
ガンヒルト
もし姉さんが悲しむようなことや姉さんの邪魔をするような者がいたら…私が抹殺する……
その過激な発言に不満や恐怖を覚える生徒たち。
そんな中で1人、興味深そうにガンヒルトをまじまじとみる少女がいた。
観鳥令
観鳥令
(へぇ…これはなかなかにネタになりそうなのが飛び込んできたねぇ……それに何より─)
ガンヒルトはおもむろに手の甲を見せびらかす。
観鳥令
観鳥令
(指輪…魔法少女だしねぇ)

放課後。
オルガはその人当たりの良さもあってか、一日にしてクラスの人気者になった。
色々な部活動に勧誘されたが、どれも断った──なぜなら。
ガンヒルト
ガンヒルト
私の見せた指輪に釣られて、後をつけてきたのか……
観鳥令
観鳥令
ま、そんなところだよ…
ここは人気もないし、何かを企んでいるようならここで聞き出すのが最適かなってね
都ひなの
都ひなの
令から話を聞いて、アタシもついてきたんだが…へぇ、面白そうじゃないか
次の瞬間、ガンヒルトは変身した。
それを見て、令とひなのも変身する。
両者、警戒態勢である。
ガンヒルト
ガンヒルト
学校の中では当たり前だが、この街の魔法少女の中でも、私は姉さんを頂点に立てたいんだ。そのためには何が必要か──
オルガ
オルガ
こらぁっ、ガンヒルト〜!!!
ガンヒルト
ガンヒルト
ね、姉さん……!
都ひなの
都ひなの
えっと…?これが、姉さんか?
オルガ
オルガ
あ〜もうっ!うちの妹がすみませんね〜…いっつもこんな調子で…
そう、オルガは愛がとにかく重い妹──ガンヒルトの世話で手いっぱいなのである!
オルガ
オルガ
ちゃんと謝ろ?
ガンヒルト
ガンヒルト
あ、ぅ……
犬を宥めるようにして、オルガはガンヒルトを叱る。
ガンヒルト
ガンヒルト
ご、ごめんな…さい……
ガンヒルトは目を逸らし、遠慮気味に頭を下げる。そして変身を解いた。
なので、令とひなのも変身を解いた。
観鳥令
観鳥令
(なるほど、なんとなく力関係が見える…)
都ひなの
都ひなの
(姉、強し…だな)
姉のために度が過ぎたことまでやろうとする妹と、平穏に過ごしたいのに過激な妹に翻弄される姉…。
そんな2人の学園生活が、幕を開けようとしていた。

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