「ぁ……ッ、ァ……っ」
痛みで、身体が強張る。
「やっぱり締まりがすごいな」
「……っ、……」
ポタリーー
涙が頬を伝う。
ポタポタ……
とめどなく落ちていく涙。
そして、揺れるわたしの身体。
入っては出ていく男。
「もっと泣け。興奮する」
「ン……ッ、ぁ、……」
男が激しくわたしを突き上げる。
痛みと悲しみに埋め尽くされ、わたしは泣いた。
こんなのもういやだ。
はやく殺して。
辛い……辛すぎる。
こんなふうに……されるなんてーー
わたしは、男に犯されながら、ただ涙を流した。
と、男の動きが止まった。
「……お前のよがる姿も見たいな」
男が不意にそんなことを言った。
そばにある木箱から銀色の器を取り出した。
透明な軟膏ーー
それを手に取る。
男がニヤリと笑った。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。