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2018/02/27

第13話

13
宝石箱も華やかな着物もいらない。

ただ、殺してほしかった。

それなのに、死ぬことも許されない。



「蒼一さん……」



ちいさく呟くと、目を伏せた。


分家の王族のひとり。


蒼一さん。


わたしは、彼が好きだった。


いつも素っ気ない態度の蒼一さん。


けれど、わたしは知っている。


人売りからわたしを買ってくれたのは、他でもない彼だということ。


気まぐれでもいい。


深い意味がないなら、それでいい。


それでもわたしは、あなたをお慕いしていました。


そんなこと言えるはずもない。


それに、今さら言いたくなっても……言えない。