俺は少しこの先が不安になりながら寝た。
三日後の朝。
昨日もあったけど、勿論今日も学校がある。
母さんに見送られ家を出る。
これもいつも通り。
ただ違ったのは学校に着いてからだった…
教室に一歩、足を踏み入れると一斉に俺に
視線が向いたような気がした。
俺の周りを囲むクラスメイト達。
クラスメイトの間から見えた澪奈達の表情は
曇っている。
どうやら、他にもあの現場にいた人がいる
みたいだ。
それだけを呟くと、自分の席に向かう。
始まる授業は普通でいつも通り。
あのGAMEなんて夢じゃないか?
そう思えるほどのいつも通りの平凡な日。
〜2日後〜
まぁ、この後に通知が来るまでだったけど…
涼雅に誘われて、2人で屋上へ。
既に澪奈と日向が待っていた。
すると、俺のスマホから着信音が鳴った。
戸惑いながら返事をするとアプリを開いた。
案の定、次のステージについてだった。
『ステージ2、殺人犯を倒せ』
これから殺人犯が校内に侵入します。貴方は
殺人犯が誰かを殺す前に倒してください。
誰かが殺されるとGAME OVERのなります。
咄嗟についた嘘。
しかし、3人は信じている様子だった。
今回はいつ来るとは書いていない。
校内ってことだから、放課後までの間か?
授業中でも放送はかかる筈…。
頭の中でどう倒すかのシュミレーションを
始める。
そう言い、笑顔を見せた澪奈。
その笑顔に日向と涼雅も笑っている。
あと、2ヶ月…。
それまでに完全クリア出来なかったら……
考えるだけで溜息が出る。
…いや、絶対にそんな終わりは迎えない。
完全クリアして、澪奈を救うんだ。
そして、次のステージへの道は開かれた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!