第7話

ステージ2
367
2018/09/20 11:29
俺は少しこの先が不安になりながら寝た。


三日後の朝。


昨日もあったけど、勿論今日も学校がある。
桜井 紫苑
いってきまーす。
母さん
行ってらっしゃい。
母さんに見送られ家を出る。


これもいつも通り。


ただ違ったのは学校に着いてからだった…
桜井 紫苑
はよ〜…
教室に一歩、足を踏み入れると一斉に俺に
視線が向いたような気がした。
桜井 紫苑
え……。
男子
紫苑!お前、昨日大活躍したら
しいじゃねーか!!
男子
よく勇気があったな!
女子
桜井君、凄いね!!
俺の周りを囲むクラスメイト達。


クラスメイトの間から見えた澪奈達の表情は
曇っている。


どうやら、他にもあの現場にいた人がいる
みたいだ。
桜井 紫苑
別に凄くなんかない…。
それだけを呟くと、自分の席に向かう。


始まる授業は普通でいつも通り。


あのGAMEなんて夢じゃないか?


そう思えるほどのいつも通りの平凡な日。


〜2日後〜
武政 涼雅
紫苑、一緒に昼飯食おうぜ。
桜井 紫苑
ああ、いいよ。
まぁ、この後に通知が来るまでだったけど…


涼雅に誘われて、2人で屋上へ。


既に澪奈と日向が待っていた。
柊 澪奈
2人とも遅いよ〜!
暁月 日向
そうだそうだー!
桜井 紫苑
悪ぃ悪ぃ。
武政 涼雅
まぁ、見つかったしいいだろ。
早く食べよう。
すると、俺のスマホから着信音が鳴った。
桜井 紫苑
……。
暁月 日向
何か鳴ったよ?何の用事かとか
見なくていいの?
桜井 紫苑
………あ、み、見る。
戸惑いながら返事をするとアプリを開いた。


案の定、次のステージについてだった。
『ステージ2、殺人犯を倒せ』
これから殺人犯が校内に侵入します。貴方は
殺人犯が誰かを殺す前に倒してください。
誰かが殺されるとGAME OVERのなります。
桜井 紫苑
……。
武政 涼雅
顔色悪いけど大丈夫か?
桜井 紫苑
大丈夫だ…
武政 涼雅
ならいいけどよ…
暁月 日向
誰からだったの?
桜井 紫苑
か、母さん。今日返される予定
のテストが悪かったら、帰って
から説教するってメール。
柊 澪奈
それは顔色も悪くなるね〜
咄嗟についた嘘。


しかし、3人は信じている様子だった。


今回はいつ来るとは書いていない。
校内ってことだから、放課後までの間か?
授業中でも放送はかかる筈…。


頭の中でどう倒すかのシュミレーションを
始める。
暁月 日向
澪奈は最近の調子どうー?
柊 澪奈
…勿論、元気だよ!
暁月 日向
いつも通りだね。
柊 澪奈
うん!
そう言い、笑顔を見せた澪奈。


その笑顔に日向と涼雅も笑っている。


あと、2ヶ月…。
それまでに完全クリア出来なかったら……
桜井 紫苑
はぁ……
考えるだけで溜息が出る。


…いや、絶対にそんな終わりは迎えない。
完全クリアして、澪奈を救うんだ。
武政 涼雅
そろそろ、戻るか。
桜井 紫苑
ああ、そうだな。
そして、次のステージへの道は開かれた。

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