( 学校 昼食時間 )
『 ね、一緒に食べよ 』
女子「 ……(無視)」
『 …… 』
渡辺「 ねぇねぇねー、おいでよ!」
女子「 行く!」
女1「 来な 笑」
『 …… 』
『 ……キョロ(周りを見る)』
(女子みんな各々固まって楽しそうに食べてる)
『 …… (自分の席に座る)』
優也「(大原の弁当を取る)」
『 ……??』
優也「 おかず、分けてよ」
『 …え?嫌だよ 』
優也「 母ちゃんの作った弁当だけじゃ足りないの、一緒に食お?」
『 嫌だ。ダメなの!』
優也「 なーんで、頼む!」
『 嫌だ!』
優也「 マジで、マジで頼む!おーねーがい!」
『 ねえ、ちょっと、自分で買って 』
優也「 お願いお願い!」
渡辺「 ……(睨)」
帰り
渡辺「 ねぇ、」
女1「 …… 」
女2「 …… 」
渡辺「 ちょっといい?」
『 …… 』
(人気の無い校舎裏)
女1・2「(大原を押す)」
『 …… 』
渡辺「 いい加減にしなよ 」
渡辺「 優也くんの幼馴染だからって、調子乗らないでよね?」
『 ……調子に乗ってなんか』
渡辺「 あんた 、優也くんになんて言われてるのかわかってんだよね?」
『 …… 』
渡辺「 ブスだよ、ブースー 笑」
女1「 はははっ笑」
女2「 爆笑 」
『 …… 』
渡辺「 あんたみたいなブスは、優也くんにふさわしくないんだから、気安く近ずかないでよ。」
『 なんであなたたちにそんなこと言われなくちゃいけないの?』
渡辺「 笑……(大原を倒す)」
『っ……』
渡辺「(しゃがむ)ブスが生意気なんだよ」
『 …… 』
もう 、私の心は折れかけていました……
しかし、その時でした。
優也「 酷い言われようだな〜 」
『 優也…!!! 』
優也「 みんなこいつと仲良くしてやってよー、俺の幼馴染なんだからさ?」
渡辺「 ねぇ、優也くん。
いくら幼馴染だからって、無理に仲良くする必要ないんじゃない?
こんなブスと 笑」
優也「 え?」
『 …… 』
優也「 ふっ…笑
あのさぁ、悪いけど……」
優也「 こいつのことブスって言うの辞めてくれる?」
渡辺「 …え?」
優也「 こいつにブスって言っていいの、俺だけだから」
『 …… 』
優也「 ていうか、香恋のことブスブスって言ってるけどさ」
優也「 人のこと悪く言ってるお前たちの顔の方が、結構ヤバいことになってるけど 」
渡辺「 ……行こ 」
優也「 ほら、立てよ(手を差し伸べる)」
『 優也は、女心を全然分かってない 』
優也「 どうして?」
『 …ホントにブスでも、ブスなんて言われたくない』
優也「 冗談に決まってんだろ?なに本気にしてんだよ。」
『 女は、いくら冗談でも、ブスなんて言われたくないの 』
優也「 そっか…ごめんな 」
『 …… 』
優也「 ほら、立てってば(手を出す) 」
『 ……(優也の手を取る)』
ギュッ
『 ……!? 』
優也「 そういう香恋こそ、男心わかってないんじゃない? 」
『 ん、?』
優也「 …男っていうのは、本当に思ってることを、そう簡単に素直に言えないんだよ 」
優也「 マジで好きな女には 」
『 ……!?』
『 冗談辞めてよ… (離れる)』
優也「 冗談なんかじゃないよ 、本当に」
『 ……(優也を見る)』
優也「 香恋ほど可愛いと思う子、この世には居ないよ」
『 ……バカ』
優也「 はい残念!!バカは勉強すれば直るんでーす笑」
『 ちょっと何今のー笑 』
優也「 バカじゃん笑 」
『 バカじゃないし!笑 』
それ以来 、優也はちゃんと
愛情表現をしてくれるようになりました。
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編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!
転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。