と、私の布団を敷いてくれた。
ドアへ向かうお母さんの体は、左右に揺れていた .
そして、
バタン 、
すぐに駆け寄って、お母さんの体を起こすと
悔しそうに、儚そうに涙を流した。
次々と流れる涙の意味が、私には分からなくて
浅く呼吸しながら、答える姿は私も見ていて苦しいものだった。
そんな事ないのに、
お母さんは恋をして幸せになるはずなのに。
冷たい 、? あのユンギさんが ?
でも、冷たそうな人っていう印象はあった。
そう言われてハッと気付いた。
私はその件については、目を背けていた。
ユンギさんと会うのは朝のみ。
4人で食卓を囲んでご飯を食べる ,
お母さんが笑顔で皆に話しかけた時、
私とヨンジュンだけが反応してる。
ユンギさんは無反応で黙々と食べてて ,
しまいにはまるで独りで過ごすかのように
テレビを見たりぼーっと何処かを見つめていたり ..
最初の頃は、ヨンジュンとユンギさんは気まづい中でも会話はしてた。
私達が気を遣って二人を会話させたり、
今はそんな事をしても、ユンギさんが全部無視して
食べ終わったら "ご馳走様、"って行って部屋を出ていく.
今まで言えなかった 。
言いたくなかった、認めたくなかった、
知らない間に ,
私達の家庭は着々と崩れ落ちていってたんだ。
ヨンジュン、違うよね ?
ユンギさんが不倫 "なんて無いよね ?
そもそもユンギさんに言ってくれたのかな ?
🌼 ✾
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。