〜善逸side〜
いくらカナヲちゃんに喋りかけたって気持ちは晴れない
まあ、極力関わらなければいいだけだからさ...
これから何かなければいいけどね?
〜HR〜
どごぉぉん!
大きな音を立てて教室に入ってきたのは担任の宇髄先生
いつもド派手とか意味分からないことを言うけどやるときはやってくれる先生
生徒にも明るく接してくれる
もちろんこいつにも...
生徒と教師がこんなにフレンドリーなのは珍しいと思うよ?
でも、宇髄先生はちょっと輩っぽいからあいつと相性が合うのはあるかもしれない
学生時代は番長だったとか...
は?
こいつ頭いいの?
全く考えらんねぇ...
こいつ絶対に残んないだろ...
今までやってこなかったんだからさ
ん?
どうしたんだろ...急に黙っちゃって
いや、まじでだるい...
なんで俺がこいつのために時間を使わなきゃいけないんだよっ!
小さく、誰にも聞こえないように呟いた言葉
普通の人なら聞こえないぐらい小さい
だけど、さっきからガンガンうるさかったあいつの音が一瞬だけ途切れた
俺耳いいからそういう気持ちとか、性格も分かっちゃうわけよ
なんなら、朝からこいつの性格なんて分かってたけどさ、あえてスルーしたよ
めんどくさいから
それで、話を戻すけど...
俺が呟いて音が変わった→言葉が聞こえていた→あいつも耳が良い?
まじかぁ...
...
聞こえてんだよっ!!💢
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編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!