第7話

7話。
2,164
2020/08/16 10:56
及川  徹
及川 徹
おやすみ!あなた!
及川 (なまえ)
及川 あなた
ん。おやすみなさい
いつも一人で寝ているベッドに今は二人…なんか、、狭い、?



…兄ちゃんが一緒に寝ようと言う時は必ずなんかあった時、


寂しい時、怖い時、どうしようもない時、


後、たまに、、、そんな気分の時…




そんな兄ちゃんの真意に気づいたのはもう3年前のこと…




ーーー
ーー
俺は 中1になった。






中学校でも顔なじみのメンバーが揃った。



その中でもバレー部の国見と金田一と影山…そして俺を入れた 4人は仲がいい。
みんな性格が違くても、なぜだか自然と4人でいる時間が長かった。

俺は兄ちゃんの影響もあり自分で言うのもアレだけど結構モテた。

いつもチャラチャラしていて一兄に怒られる俺の兄ちゃんだけど、大会前になると必ず一兄は 俺の兄ちゃんの心配をしてくれる。



その理由は俺も知っている。
いつもチャラチャラしているけどしっかりバレー部の主将をやっていて、次戦う相手の試合のビデオをずっと見ている。

時々そんな兄ちゃんが怖いと思う俺がいる。


兄ちゃんはコートに入ると人格が変わる


頼もしく、カッコ良く、俺の憧れ。


俺は兄ちゃんに憧れ、セッターをやってみたいと思った。


けど…絶対に兄ちゃんには勝てないと知っていた。

だからって訳じゃないが、俺はセッターを辞めてミドルブロッカーになった。


俺は兄ちゃんが天才だと思っていた、

でも…それは違うと分かったのは影山のセットアップを見てからだ。

コイツは只者じゃない。

そう俺の勘が叫んだ

背中がゾクゾクとして…迫り来る恐怖が兄ちゃんをも追い込んだ

いつも先頭を走り、いつも兄ちゃんの前に立ちはだかる牛島さん…

後ろから迫ってくる天才の塊、いつかは兄ちゃんも抜かすかもしれない、影山。
そんな時一兄は言ったんだ
岩泉  一
岩泉 一
バレーはなぁ 6人で強い方が強いんだよ!!!
この時の兄ちゃんに俺は何も言えなかった…

だから一兄には感謝をしてる。



俺が何かを言うよりもずっと、ずっと、、、









兄ちゃんを救ってくれた











あの日の夜…


久し振りに兄ちゃんに一緒に寝よ!


と誘われた、最初は乗り気じゃなかったし断るつもりだった。


だけど、兄ちゃんが頑張っているのを俺が、一番良く分かってたし、俺が思っている以上に追い込まれているのも知っていた。





だから…俺は、
及川 (なまえ)
及川 あなた
いいよ、
断れないんだ。
















俺は兄ちゃんの「一緒に寝よ!」って言葉に弱い。

その真意を知っているから…


だから、だから、結局俺は…










兄ちゃんに勝てない… 笑






でも、それでも、兄ちゃんと寝るのは嫌いじゃない…



俺も一人じゃないってそう思える、





















兄ちゃんの温もりは心地が良い












プリ小説オーディオドラマ