いつも一人で寝ているベッドに今は二人…なんか、、狭い、?
…兄ちゃんが一緒に寝ようと言う時は必ずなんかあった時、
寂しい時、怖い時、どうしようもない時、
後、たまに、、、そんな気分の時…
そんな兄ちゃんの真意に気づいたのはもう3年前のこと…
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俺は 中1になった。
中学校でも顔なじみのメンバーが揃った。
その中でもバレー部の国見と金田一と影山…そして俺を入れた 4人は仲がいい。
みんな性格が違くても、なぜだか自然と4人でいる時間が長かった。
俺は兄ちゃんの影響もあり自分で言うのもアレだけど結構モテた。
いつもチャラチャラしていて一兄に怒られる俺の兄ちゃんだけど、大会前になると必ず一兄は 俺の兄ちゃんの心配をしてくれる。
その理由は俺も知っている。
いつもチャラチャラしているけどしっかりバレー部の主将をやっていて、次戦う相手の試合のビデオをずっと見ている。
時々そんな兄ちゃんが怖いと思う俺がいる。
兄ちゃんはコートに入ると人格が変わる
頼もしく、カッコ良く、俺の憧れ。
俺は兄ちゃんに憧れ、セッターをやってみたいと思った。
けど…絶対に兄ちゃんには勝てないと知っていた。
だからって訳じゃないが、俺はセッターを辞めてミドルブロッカーになった。
俺は兄ちゃんが天才だと思っていた、
でも…それは違うと分かったのは影山のセットアップを見てからだ。
コイツは只者じゃない。
そう俺の勘が叫んだ
背中がゾクゾクとして…迫り来る恐怖が兄ちゃんをも追い込んだ
いつも先頭を走り、いつも兄ちゃんの前に立ちはだかる牛島さん…
後ろから迫ってくる天才の塊、いつかは兄ちゃんも抜かすかもしれない、影山。
そんな時一兄は言ったんだ
この時の兄ちゃんに俺は何も言えなかった…
だから一兄には感謝をしてる。
俺が何かを言うよりもずっと、ずっと、、、
兄ちゃんを救ってくれた
あの日の夜…
久し振りに兄ちゃんに一緒に寝よ!
と誘われた、最初は乗り気じゃなかったし断るつもりだった。
だけど、兄ちゃんが頑張っているのを俺が、一番良く分かってたし、俺が思っている以上に追い込まれているのも知っていた。
だから…俺は、
断れないんだ。
俺は兄ちゃんの「一緒に寝よ!」って言葉に弱い。
その真意を知っているから…
だから、だから、結局俺は…
兄ちゃんに勝てない… 笑
でも、それでも、兄ちゃんと寝るのは嫌いじゃない…
俺も一人じゃないってそう思える、
兄ちゃんの温もりは心地が良い
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。