龍我は小さな小包を渡す。
その中にはあなたの誕生日に渡そうと思ってたおそろいのリングの片方があった。
記念になったらいいなって思って。
あの日の一週間くらい前に病院に置いていちゃったはずなのに…
それと、小さなメモが入っていた。
大昇へ
大昇の忘れ物みたいなのが枕元に置いてあったから、中を見たら
『Happy Birthday』って書いてあったから、きっと私に渡そうとしてくれたんだなって思ったんだ。
気づいたかな?私、あの時からずっと指にはめてたんだ。
コレは龍我くんに送ったからきっと届いてると思います。
いつか大昇から左手の薬指に…笑
悲しいはずなのに、少し嬉しかった。
左手の薬指…
少し大人になったかな。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。