第5話

4話
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2018/12/25 06:52
いつも通りあなたと帰っていると

クリスマスの飾り付けの準備をしているのが目に入った。

毎年イルミネーションがきれいで、

ここはお気に入りの場所。

今年はあなたと行きたいなぁなんて思う。
岩﨑大昇
なぁあなた?
あなた

なーに?大昇?ニコ

不意打ちの笑顔はずるいよ。

距離が縮まってきてから呼び捨ても慣れてきて、

まるで昔から一緒にいるような

そんな仲になっていた。

イルミネーションがを見るときに告白しようって決めた。

龍我に言ったら良いと思うよ!大賛成!って言われたけど

アイツのことだからよく分かってないだろうな笑
岩﨑大昇
ここね冬になるとイルミネーションが
すごくきれいなんだよ。
あなた

冬…?

岩﨑大昇
うん。
あなた

ふ、冬なんて…


冬なんて
二度と


来なければいいのに…

そう言ってあなたは泣き出してしまった。

俺は何もできずにただ黙って見ていることしかできなかった。

でも無意識にあなたを抱いていた。
岩﨑大昇
少しずつで良いから
話してみて?


キミの涙の理由を知りたいから。


少しだけでもいいから


あなたが抱えている悩みを


消してあげたいって


思うように


なったんだ。
あなた

話すね…


私、小さい頃から病弱で
転院を繰り返してて、
ここに来たのも転院が理由。
去年、余命宣言されて、
1年って言われて。
冬か春にはもうここにいれないって。
すっごく悲しかった。
あんなに走れたのも
大昇と出会ったあの日が
最後かも知れない。

ウソ…だろ…
岩﨑大昇
なぁあなた、
ホントなの…
ねぇ嘘って言って!
お願いだから。
あなた

……

あなたは黙って下を見ているだけ。

信じられない。

というか、信じたくない。

自分にこれが嘘だった、って言うことを

言い聞かせようって思っても

理想と現実は違う。
あなた

このこと、龍我くんには言わないでね…
絶対…

岩﨑大昇
……
いつもは楽しいはずの帰り道が

今日は違った。

でも決めた。

あなたに告白するって。

そして最後まで

絶対に守るって。
あなた

私、来週から入院するの…
せっかく仲良くしてくれたのに…
ごめん。

岩﨑大昇
大丈夫。
行ける日は行くし、
絶対待ってるから。
元気出して。
あなた

う、うん!

あなたは曖昧な返事をしたけれど

強い子だった。

どんなことにも負けていなかった。

俺だって強がって言ってみたけど

まだ信じられない。

龍我にも迷惑をかけたくないから

2人だけの秘密にした。

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