第30話

戦士は何処
27
2023/11/01 01:53
ボコ太たちは、やっとの思いでリトの村に着いた。リトの村は、リリトト湖の中央に聳える止まり木型の崖に沿って、螺旋状に作られた村だ。村へは長い橋がかけられており、それを使い、村へ入ることができる。橋のところにいた見張りのリト族に、事情を説明し、特別に橋を渡らせてもらう。
ボコ太
わ〜っ‼︎スゴ〜い‼︎
ボコ太は早速、村に入ろうとした。が、入り口にいる兵士に止められた。
兵士(リト族)
オイ、待て‼︎何故魔物が入って来ているんだ⁈しかも、リンク殿と一緒ではないか‼︎それに、シーカーストーンと退魔の剣まで...。一体何者だ⁈
ボコ太
え〜...と。実は...。
ボコ太はその兵士に、ここまでのことを説明した。
兵士(リト族)
ふむ...。確かに少し前にゾーラの里の神獣が鎮まったとは聞いていたが...。なら、メドーを鎮めに来てくれたという訳か?
ボコ太
そう‼︎
兵士(リト族)
なら、村の一番奥にいる、我らの族長に会いに行ってくれ。
ボコ太
わかった‼︎
ボコ太一行は、リトの村の一番奥を目指した。一番奥には、年老いた梟がいた。リト族の族長、カーンだ。
カーン
おや、これは一体...。何故リンク殿と魔物が一緒にいるのですかな?
ボコ太
えっと、これは...
ボコ太が説明しようとしたところで、突然カーンは声を上げた。
カーン
......ホホッ‼︎
ボコ太
わ⁈
カーン
その腰に付けたるは、まさか...。
そして、カーンは気を取り直して言った。
カーン
...申し遅れました。私はリトの族長カーン。して...その腰に付けたるはシーカーストーンではござらんか?
ボコ太
その通り‼︎
カーン
ホホーッ‼︎やはり‼︎
すると、カーンはこんなことを言った。
カーン
となると、あなた方もリーバル様と同じく、神獣ヴァ・メドーに乗り込める英傑のお一人...。
ボコ太
えっ、なんでわかったの⁈
リザ太郎はボコ太に小声で言った。
リザ太郎
シーカーストーンを持てるのは英傑だけですよ‼︎
ボコ太
あ、そっか。
カーンはこう言った。
カーン
しかし、何故魔物が英傑に?
ボコ太
えっと...。
ボコ太は、カーンにこれまでの出来事を話した。
カーン
ふむ...。そのようなことが...。
そして、カーンは改めてボコ太たちに言った。
カーン
では、英傑様...。後生でございます。この爺の話を聞いてくださらんか。
ボコ太
わかった‼︎
カーン
ありがとうございます。あなた方を英傑と見込んで、改めてお願いが...。
ボコ太
お願い?
カーン
それは...。今、正に空を回遊する神獣ヴァ・メドーを止めていただきたいのです。
ボコ太
もちろん‼︎そのつもりで来たし。
すると、カーンはこう続けた。
カーン
神獣を止めるには、選ばれし英傑がヤツを内部から制御するしかない...。村の者にこう説明したところ、気の逸った若者...テバとハーツがメドーの偵察に行きました。
ボコ太&モリ介&リザ太郎
テバ?ハーツ?
カーン
その時、メドーの攻撃を浴びてしまい、ハーツが負傷してしまったのです。
ボコ太
はぁ...。
カーン
英傑様、お願いでございます。
ボコ太
カーン
メドーの攻撃を免れたテバは、怒りに任せてたった一人でメドーを討たんとしております。テバを探し出し、共に神獣ヴァ・メドーを止めてくださらんか。
ボコ太
わかった...って、テバ今この村にいないの⁈
リザ太郎&モリ介
勘付け‼︎
ボコ太
ご、ごめん‼︎
ボコ太は慌ててカーンの部屋を飛び出した。
ボコ太
まず情報収集から‼︎どこにいるかわかんないし‼︎
ボコ太は何か知ってる人がいないか、村人に話を聞こうとした。すると、カーンがいた部屋の隣の部屋にいた女性に呼び止められた。
サキ
ごめんなさい...。族長との会話が聞こえてしまいました。
ボコ太
キミは?
サキ
私はサキです。あなたたちは英傑なのですね。夫テバと共に、あのメドーを退治していただけるとか...。
ボコ太
あ〜。テバの奥さんか〜。
サキ
しかし私が協力できる事と言えば、夫の行先をお教えする事くらいしか...。
ボコ太
いや、それで十分だよ‼︎教えてくれる?
サキ
分かりました。
サキは、テバの行先を教えてくれた。
サキ
夫が向かったのは、ヘブラ山脈の麓のリノス峠にある『飛行訓練場』と呼ばれる場所です。
ボコ太&モリ介&リザ太郎
飛行訓練場...?
サキ
そこはリトの戦士たちが空中戦の練習をする場所...。おそらく夫は、メドーとの戦いに万全を期すため、武器を調達しに行ったのでしょう...。
ボコ太
そうなんだ。
すると、サキは何やら思い出したような表情で言った。
サキ
そういえば、今回夫は歩いて飛行訓練場に向かいました。
リザ太郎
リト族は空を飛べるのにですか?
サキ
はい。普段ならあの『リーバル広場』から飛行訓練場へと飛び立つのですが...。今は空高く飛ぶと、あのメドーに撃たれますからね...。
ボコ太
あ、そっか...。
サキ
リーバル広場は、リトの英傑リーバル様からその名をいただいた憩いの場...。あの忌まわしき日のことが忘れ去られないように...。
ボコ太&モリ介&リザ太郎
.........。
その場に重い空気が立ち込める。サキは慌てて言った。
サキ
ごめんなさい...。私が色々、言い過ぎてしまったようですね...。
サキは気を取り直すと言った。
サキ
分からない事がありましたら、私でよければ後で聞いてくださいね。
ボコ太
ありがとう‼︎
サキの家を後にしたボコ太たちは、リーバル広場に足を踏み入れた。四箇所飛び立てる場所があり、中央にはリト族の紋章が刻まれている。リーバルも、ここから飛行訓練場に飛び立ったりしたのだろうか。ボコ太は紋章を見つめながら思った。
ボコ太
よしっ。
ボコ太は顔を上げて言った。
ボコ太
早速、ヘブラ山脈の麓のリノス峠の飛行訓練場に行こう‼︎
モリ介
長ェし、飛行訓練場でいいんじゃないか?
ボコ太
あ、そ、そっか‼︎
彼らはテバと共に、メドーを止めることができるのだろうか。次回も乞うご期待だ。

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